「得意」と「上手」の違い
よく学生が間違える表現に得意と上手があります。
自分に対して「上手」と言うとなんか変な感じですから、ぜひ正しく使えるようになってください。
得意(とくい)
得意とは何らかの技能が優れていて自信があることです。
バスケやギター、日本語や料理などの身体的動作を伴うものでも良いですし、数学や歴史などの科目、聞くや見るなどの静的なものでも良いです。
様々な技能に対して言うことができます。
(1) 喋るより聞く方が得意なんです。
(2) あんまりゲームは得意なほうじゃない。
(3) 得意料理はカップ麺。
他人に対して使うこともできますし、自分に対して使うこともできます。
(4) 彼は謎のあだ名をつけることが得意です。
(5) 私の家系は召喚術が得意。
(6) 英語よりフランス語の方が得意だった。
得意の対義語は「苦手」。
使い方は得意と同じですから分かりやすいですね。
上手(じょうず)
上手とはある物事をする技術がすぐれていることです。
サッカー、掃除、日本語、話す、聞くなど幅広く使えます。その技術の高さを評価して褒めるニュアンスがあります。
(7) 車の運転が上手な男性はかっこよく見えちゃう。
(8) イラストが上手でうらやましい。
(9) 片付け上手な人は尊敬できる。
上手は他人に対してのみ使うことができます。
(10) やっぱり包丁使うの上手だね!
(11) 世渡りが上手すぎる友達。
(12)✕私は昔から運転が上手。
上手の対義語は「下手」です。
下手は自分に対して使うこともできます。謙遜の意味が出てくるためです。
(13) 私は相変わらず説明が下手。
(14) 自炊が下手すぎて情けない。
「得意」と「上手」の違い
得意と苦手、下手は他人も自分にも使えます。でも上手は他人だけです。
得意は自信があり、上手は褒める感じがあります。
不明点
科目に対して「上手」を使うとなんだか変な感じがします。
色々考えてみたんですが、多分身体的動作がないものは上手を使うとダメなのかな?
あるいは単なる例外的なものなのかもしれません。
(15)✕彼は数学が上手です。
(16) 彼は数学が得意です。
ですから科目の時は「得意」か「苦手」を使ってください!