令和4年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅲ 問題13解説
問1 多言語使用
今ではもう当たり前ですけど、公共交通機関の案内とかは多言語表示ですね。
1 自文化中心主義
2 わかんない
3 多言語使用
4 わかんない
答えは3です。
問2 言語景観
言語景観とは、公共の場で見られる標識・掲示・看板・広告などの視覚的な情報のことです。
1 あれじゃん。夢グループの「夢通訳機」
2 わからん
3 なにそれ
4 言語景観の一つ
答えは4です。
問3 表記方法
問題文にある国土地理院が平成27年に提案したやつは「地名の英語表記方法及び外国人にわかりやすい地図記号について -外国人にわかりやすい地図表現検討会報告書-」だと思われます。この5ページ下部には「3.英語表記ルール」とあり、地名及び施設名を対象に英語表記のルールを定める旨が書かれています。
選択肢1
8ページの上には「芦ノ湖」は「Lake Ashinoko」と表記することが書かれています。これが正しい選択肢。
選択肢2
17ページ下には「東大寺」の表記について「Todaiji Temple」と書かれています。この選択肢は間違い。
選択肢3
16ページ真ん中くらいには「日本橋」を「Nihonbashi Bridge」としています。この選択肢は間違い。
選択肢4
14ページ下には「東京都」を「Tokyo Metropolis」とすることが書かれています。この選択肢は間違い。
したがって答えは1です。
問4 公共表示
政府が推奨してるってことはどこかに文書があるんだろうけどちょっと探せなかったです。
選択肢1
各地域における取組は、可能な限り統一感を持って他地域が取組を推進する上で参考になることから、自治体等が各地域において使用するピクトグラムを集約してホームページ等で紹介するなど、積極的な情報発信を行うことが望ましい。
「観光立国実現に向けた多言語対応の改善・強化のためのガイドライン」の64ページにはこのような記述がありますので、この選択肢は正しいです。
選択肢2
漢字の画数減らすってどうやってやるん
選択肢3
ピクトグラムは絵を見れば言語関係なく誰でも分かるよねっていうやつ。だからそれ自体がメインであって、文字情報のほうがむしろ補助です。逆。
選択肢4
多くの公共表示はヘボン式が用いられてるから「訓令式」が間違い
答えは1です。
問5 多言語事情
選択肢1
(2023.07.18)どうやらアイヌ語は文字を持たないようです…。「今こそ知りたいアイヌ文化 | 観る・楽しむ | 釧路・阿寒湖観光公式サイト SUPER FANTASTIC Kushiro Lake Akan」をご覧ください。つまり「アイヌ文字で保存されてきた」が誤りってことなんですね。知らなかった。
※コメントでのご指摘ありがとうございました!
選択肢2
wikiによる内容で申し訳ないんですけど、幼稚班、初級学校、中級学校、高級学校、大学校とあるようです。中等教育まではなかったです。
参考:朝鮮学校 – Wikipedia
選択肢3
手話の変種とはおそらく日本手話と日本語対応手話のことを指していると思われます。日本手話はろう者同士の交流によって生まれた言語で、日本語とは異なる体系を持ちます。一方、日本語対応手話とは、日本語の文法に則って手話を当てはめた言語です。選択肢の「日本語の語順に対応した手話」が日本語対応手話にあたります。
しかし、山下(2017)『日本語と日本手話-相克の歴史と共生に向けて-』では「NHKの手話ニュースは、かつて日本語対応手話であったが、2000年代初めから日本手話へ切り替えられた。」と記述があり、現在日本手話だそうです。この選択肢は間違い。
選択肢4
津花(2003)『夜間中学で学ぶ高齢帰国者の学習環境と学習支援について』には中国帰国者、在日韓国・朝鮮人、難民、移民などが夜間中学に在籍して日本語を学んでいるとの記述がありました。夜間中学のことなんて全く知らないので勉強になりました。
したがって答えは4です。