【練習問題】(664)語種

 語種に関する記述として最も適当なものを、次の1~4の中から一つ選べ。
 
 1 連濁や転音のような音韻現象は特に和語に起きやすい。
 2 漢語の読みには和語ではあまり使われない音が現れる。
 3 外来語は必ず片仮名で表記される。
 4 「パン」などの日本語に十分定着している語は和語として扱われる。

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解説

 選択肢1
 「菜箸」のように後部要素の語頭子音が濁音化する連濁は基本的に和語に起きる現象です。
 「あめ」が「あし」になる「雨脚」のような例が転音ですが、こちらも基本的に和語に起きます。
 多くの変音現象は和語に起きる傾向があり、漢語や外来語では少ないです。

 選択肢2
 和語ではあまり使われない音とはツァ、ツォ、ティ、ディ、ファ、フィ、フェ、フォ、ミュなど音で、これらは漢語でもあまり使われません。(あまりというか0かも)
 これらの音は主に外来語で現れます。日本語にはない音です。

 選択肢3
 外来語は基本的に片仮名で表記されますが、ポルトガル語由来の「テンプラ」なんかは「てんぷら」と平仮名で書かれることもあれば、「天麩羅」という漢字も当てられています。必ず片仮名を使うとは限りません。

 選択肢4 
 「パン」はポルトガル語由来で日常生活でよく使いますが、和語扱いにはなりません。
 ポルトガル由来の「合羽(かっぱ)」も十分日本語として定着していますが、これさえも和語扱いではありません。

 したがって答えは1です。

 参考:【音声学】第16課 連濁
 参考:【音声学】第21課 母音交替/転音
 参考:【語彙】第3課 語種




2022年9月20日日本語教育能力検定試験, 練習問題集