【練習問題】(94)子音の調音動作

2021年5月25日日本語教育能力検定試験 解説, 練習問題

子音の調音動作の説明として、最も適当なものを、次の1~4の中から一つ選べ。
 
 1 「さ」の子音は歯茎と舌で閉鎖を作り、呼気で気圧を高め、その閉鎖を開放する。
 2 「き」の子音は軟口蓋と舌で狭窄を作り、呼気を通過させる。
 3 「だ」の子音は歯茎と舌で狭窄を作り、呼気を通過させる。
 4 「れ」の子音は舌を歯茎に瞬間的に接触させてから戻す。

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解説

 選択肢1 「さ」の子音は歯茎と舌で閉鎖を作り、呼気で気圧を高め、その閉鎖を開放する。
 「さ」の子音は[s]無声歯茎摩擦音。
 摩擦音なので舌は歯茎に触れず、かなり近づくだけです。これが「狭窄を作る」です。
 摩擦音はその狭窄に呼気を通すことで発生する音です。

 つまり「さ」の子音は歯茎と舌で狭窄を作り、呼気を通過させて調音します。

 選択肢2 「き」の子音は軟口蓋と舌で狭窄を作り、呼気を通過させる。
 「き」の子音は[k]無声軟口蓋破裂音。
 破裂音なので舌は軟口蓋に触れます。触れた状態で肺からの呼気を軟口蓋で止めることで軟口蓋までの気圧を高め、瞬間的にその閉鎖を解放することで破裂音となります。

 つまり「き」の子音は軟口蓋と舌で閉鎖を作り、呼気で気圧を高め、その閉鎖を開放させて調音します。

 選択肢3 「だ」の子音は歯茎と舌で狭窄を作り、呼気を通過させる。
 「だ」の子音は[d]有声歯茎破裂音。
 破裂音なので舌は歯茎に触れます。触れた状態で肺からの呼気を歯茎で止めることで歯茎までの気圧を高め、瞬間的にその閉鎖を解放することで破裂音となります。

 つまり「だ」の子音は歯茎と舌で閉鎖を作り、呼気で気圧を高め、その閉鎖を開放させて調音します。

 選択肢4 「れ」の子音は舌を歯茎に瞬間的に接触させてから戻す。
 「れ」の子音は[ɾ]有声歯茎弾き音。
 弾き音は舌を調音点に瞬間的に打ち付けて調音します。この記述は正しいです。

 したがって答えは4です。

 参考:母音、子音とIPA(国際音声記号)について





2021年5月25日日本語教育能力検定試験 解説, 練習問題