JLPT2週間前!気になる学生が一人…

日本語教師のお仕事

 7月3日にJLPT(日本語能力試験)があります。日本語専門にとっては何よりも重要となる試験で、大学のうちに1級取得することを全ての学生が目標としているわけですが、当然ながら全ての学生が合格できるわけではないのが現実です。今年度3年生は既に4名合格しており、2週間後の試験でどのくらいの学生がまたパスしてくれるかに、教員たちも後輩たちも期待を寄せています。

 そんな中、3年生に一人心配な学生がいます。彼女はN2試験に3度目で合格した過去があり、日本語に対して非常に苦労を重ねてきた学生です。今回は初めてのN1試験、誰しも合格できるだろうかという思いはあるはずですが、彼女の場合は尚更です。
 今から1~2週間くらい前だったと思います。それまでは私が自習室に行けば必ず自習していて、私に鬼のように質問を投げかけていたのですが、突然教室から姿を消しました。彼女に聞いたら「なんだか分からないけど勉強する気持ちがなくなってしまった」と言ったのです。同時に「先生、どうしたらいいですか?」なんて聞かれたんですが、勉強する気がない時は一律に「したくない時にしてもどうせ覚えないから、したくなるまで待てばいい」と返すようにしてます。これに対して大体不満顔なんですが、実際は結局そんなものです。

 当たり前ですがのことですが、勉強する気がないのには異なる背景があります。試験までの期間がまだまだ余裕があるので勉強しなくてもいいという安心感によるもの。合格に対してよほどの自信があるパターン。勉強よりも何か熱中することがある場合等々。学生を見て一人ひとりに正しいアドバイスを出来るなら、これこそ目指すべき教師たるものの姿です。しかし彼女の場合はもっと深刻なものです。
 前述したように、彼女はN2に2度落ちて大変な苦労を重ねてきました。恐らくですが、試験前に勉強しないことで、もし落ちた時に言い訳ができるようにしているかもしれないのです。心理的な作用で無意識でしょうけれども、本当にそうならとても心配です。

 卒業するまでに試験に挑戦できるチャンスはあと2回。今回を諦めるようなことは客観的に見るともったいないと思いますが、私が言えることはやはり一律同じ。余計な事を言って心をえぐるようなことはしないに越したことはありません。とにかくみんな頑張って!と応援するのみです。





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