“欲は目を濁らせ、畏は足を竦ませる”

日本語教師のお仕事

 HUNTER×HUNTERで印象に残っているメルエムの台詞です。メルエムは軍儀でコムギに勝つために、欲と畏を与え、動揺を誘うことでその指し手を鈍らせようとしました。勝った時には望む物を何でもやる。しかし万が一負けたら、その左腕をもらうという賭けです。ところがコムギが選択したものは、自分の命でした。 “欲も畏も無いと申すか”とメルエムが気づいた後、覚悟が足りなかったのは自分だったのだと、自分の腕をもぎ取るに至ったわけです。手元に単行本が無いですから、記憶が曖昧です。確かこのような流れだったかと思います。

 さて、突然こんな話をしたのは理由があります。まさに今日、欲は目を濁らせるような出来事がありました。その時この言葉をふと思い出したのです。

 今月より、学校の外にて授業をすることになりました。これらの授業は給料が発生しています。今日その相場を聞いたのですが、私の場合は1時間200元だそうです。これ、恐ろしく高いと思いませんか・・・? 1時間おそよ4000円。高額すぎて、日本でも仕事をもらえるか分かりませんね。学生の家庭教師でも1時間1500円程度じゃないでしょうか。詳しいことはちょっと分かりませんが、少なくとも時給4000円というのは暴利と言っても過言ではありません。

 今日はその給料を頂きました。私がよく知っている、日本語が好きで私の授業に来てくれる学生たちが、このお金を捻出したと思われます。もし日本語が好きで来てくれるなら、私は無償でも教えてあげたいと、そう考えています。ところが、他の先生はちゃんと授業料を頂いている手前、私だけがお金を貰わないわけにもいかないこと。さらに、お金を払うことで勉強の効果が高まること。こういった理由から、やはり給料は頂くべきなんだろうという結論に達しました。

 それにしても高すぎると思います。もう少し低くてもいいのではないだろうかと思うんですが、実際に給料の入ったその封筒の中身を見ると、それまで理詰めで積み上げたものは、”欲”によっていとも簡単に崩されました。目は濁り、思考はたちまち停止します。結局のところお金なんだと、自分が自分に失望した瞬間でした。あれだけ”無償でも教えてあげたい”とほざいていた自分を、もう直視することはできません。

 もしコムギのように純粋な無欲と覚悟があったなら・・・ と考えるだけ無駄です。まずは、学生に対して還元していくことを考えていきましょう。少なくとも暴利であることには間違いありませんから・・・。

日本語教師のお仕事

Posted by そうじ