作文

 1回目の作文の授業です。
 この授業は先学期から入念な準備をしてきましたので、早くやりたい気持ちがありました。

 本来は2年前期と2年後期にそれぞれ作文の授業がありますが、前期は別の先生が行い、後期は私が行うこととなりました。
 したがって作文の基本的な書き方はすでに習得しているものとして考え、そのあたりの導入は省いてひたすら書くことに徹します。

 まずは最もやりたいと思っていた交換日記です。
 B6サイズの手帳のようなものを3冊用意し、その1ページ目に何月何日誰が書くか記したスケジュールを、2ページ目には以下の交換日記の書き方を貼り付けました。

 スケジュールは3冊全て異なり、同じ日に同じ人が複数書くことのないように調整しています。
 交換日記ですから手渡ししていくことが絶対です。
 ですから授業がなく会う機会もない週末土日はお休み、その他祝日等あればそれも同様お休みです。

 記念すべき最初のページは3冊とも私が書きました。ここはテンプレみたいなものですから適当です。
 進捗は毎週作文の時間にいったん回収して確認する予定です。

 この交換日記の素晴らしい点は次の人に何か質問をして、次の人がそれに答えるところです。
 こうすると交換を繰り返すモチベーションを高められます。
 また、交換が繰り返されれば繰り返されるほど日記としての価値は高くなり、久しぶりに自分の手元に戻ってくる頃にはきっと”小説”に変わっていることでしょう。

 そしてこの学期が終わる頃にはきっと素晴らしい宝物になっているはずです。

 一通り交換日記の説明が終わったらさっそく作文。

 まずは何でもいいので紙を用意させました。
 次に「私はボールを投げました。」と書かせます。みんなにです。
 学生にはこの続きを自由に考えてもらいます。時間は5分です。

 説明もなく突然だったので驚きの顔だったんですが、自由に想像して考えてもいいと伝えたら早かったです。
 みんな書き終わったところで数名に聞きました。

 「ボールは人の頭に当たりました。彼を連れて病院に行きました…」
 「(バスケットボール)見事3ポイント入りました…」

 聞いていく過程で書き出した作文の想像力を褒めてあげます。
 4級試験には作文がありますが別に事実だけを書く必要はない。とりあえず嘘もいいよ、自由な発想で書けばいいよと固定観念を取り払うことから始めました。

 もう1回練習です。
 「私は転びました。」に続く文を考えてもらいます。
 「頭から血が出ました…」
 「人がたくさん見ていましたので恥ずかしかったです…」
 などなど。

 これは今後も継続していきたい練習です。
 私のひそかな期待は、想像力が高まった末に奇抜さが出てくることです。
 「私は転びました。雨が降っていました。」と、このくらい詩的な文を書いてくれたら大成功かな。

 
 そして第1回目のメインテーマ「三題噺」。
 三題噺とは適当な言葉を3つ折り込んで即興で演じる落語のことです。これを作文でやってみました。

 今回は「チョコ」「雑誌」「殺人」
 三題噺は面白かったんですが、中には力技を使う人もいました。
 これはダメだよとは絶対に言いませんが、何度かやればもっと独特なのが生まれてくるかもしれませんね。

 書いてもらったものは回収して来週までに訂正して返却します。
 まず1回目でしたから、私の作文の授業の雰囲気を掴んでもらうことに重きを置きました。

 以上、1回目の作文でした。

作文

 2018年3月から1学期だけ作文の授業を担当することになりました。

 来学期まではまだ時間がありますが、作文の担当経験は少ないのでちょっと不安。
 とりあえず思いついたことをここにまとめておきます。

クラス内交換日記

 これは宿題形式でやろうと思っていることです。

 まず私がノート3冊用意します。
 大きさは日記帳に適したサイズで、100ページ以上あるもの。
 1週間のうち月曜から金曜までの5日間、一人ひとり手渡しで交換して日記を書いていきます。

 書く内容は大きく3つ。
 ➀前回書いた人からの質問に回答する
 ➁今日の自分自身の日記
 ➂次回書く人への質問

 1ページで3つの内容を書いて、次の人へ渡します。

 クラスは30人ほどでノートは3冊。1か月で20回くらいやり取りすることになるかと思いますので、一人当たり1か月平均2回書く機会があります。

 平日は基本的にみんな同じ授業を受けて顔を合わせますので、忘れなければ手渡しすることが簡単にできます。週末を除外したのはこのような理由です。

 次誰に渡すかは私があらかじめ決めておいて、それぞれのノートの最初のページにまとめておきます。

 毎週1回ある作文の授業では、3冊とも全部いったん回収して進捗状況を確認します。
 確認したら、次しかるべき人にまた手渡して継続。
 これを学期末まで繰り返します。

 かなり面白い試みになるんじゃないかなと思ってます!!

 

日本語4級試験の過去問

 授業中に作文を書いて提出することになりますが、その際のテーマは日本語4級試験の作文のテーマを参考にしようと思います。
 つまらないテーマだったらその都度変えるかもしれませんけど。

 形式も4級のものに従い、後半50分を使って書き切ってもらいます。
 350字~400字、文体(常体・敬体)

 第1課 旅行の楽しみ
 第2課 楽しかった一日
 第3課 父の日に際して
 第4課 好きな季節
 第5課 買い物
 第6課 私の趣味
 第7課 私の悩み
 第8課 忘れられない一冊の本
 第9課 携帯電話
 第10課 自然を守ろう
 第11課 ゴミを減らそう
 第12課 ペット
 第13課 友情
 第14課 私の母
 第15課 アルバイト

 この方法だと後半50分は無言の授業になっちゃいますが、学生が書くことに集中している時は、教師は何もしないほうがいいと思います。

 

制約作文

 テーマに即した作文を書いてもらいますが、ただ書くだけでは進歩が見込めません。
 ですから覚えている文法や単語を使わせようと思います。

 特に2年生の場合はN2や4級が視野に入ってきますから、このレベルの文法や単語ですね。
 名付けて「制約作文」です。
 (書き方などの形式を指定するのは条件作文と言うそうです。)

 例えばこのような感じ。
 ・文法を一つ指定して、それを文中で必ず使わなければならない。
 ・諺を必ず1つ使う。
 ・「~ような」「~みたいな」等で比喩を使わなければならない。
 ・外来語を3種類以上使う。
 …

 「作文でも書けない言葉は絶対話すことができない」なんて言葉を聞いたことがあります。
 その文法を使うためにはどのような構成にすればいいのかなど、書く以外の部分にも注意させることができると思います。

 

作文の訂正方法について

 授業中の書いてもらった作文は回収して、次回までに訂正し返却します。

 どこが間違い、どのように書くべきだったのかを教師が書いてしまうと、学生自身で考える機会が減ってしまいます。
 なので、間違っている部分には間違いに応じた色で示すだけにして返却します。

 学生はその部分を自ら正しい日本語に直し再提出。
 その作文が完璧になるまで提出と返却を繰り返します。

 ちゃんと読んでいることを表すためにも、作文の最後には教師からのコメントを書こうと思います。

 提出状況は記録しておき、最後成績に反映させます。
 一字一句訂正していると教師側の負担も増えますので、この方法はお互いにとって良い気がします。

 

作文を書きたい気持ちを醸成する

 授業後半50分で作文を書くのですが、では前半50分は一体何をするかです。

 今考えているのは、ちょっとしたグループディスカッションのようなものです。
 テーマを与えてさあ書いて!というと戸惑いますから、まずはクラスないしグループで意見を共有させます。
 そこで必要な語句なども確認するといいと思います。また同時に書きたい気持ちを醸成できます。

 そのためには賛否が分かれるテーマを選ぶ必要があるんですが、実は2年生後期の会話の授業ではグループディスカッションを行います。
 この辺り、内容が少し被っているのはどうしようかというところです。

 ちなみに作文の授業には教科書があります。
 私が担当するのは第三章第三課からとなっています。

第三章 第三課 手紙の書き方
第四課 手紙の種類
第五課 日記の書き方

第四章 第一課 説明文の書き方
第二課 感想文の書き方
第三課 記録文の書き方

第五章 第一課 スピーチの書き方
第二課 レポートの書き方
第三課 論文の書き方

第六章 第一課 事務文書の書き方
第二課 実用文書の書き方
第三課 ビジネス文書

  これを優先するかどうかはまだ分かりません。

 

その他

 履歴書
 ラブレター
 日本人への手紙
 未来の自分への手紙

 ➀私の意見
 ➁まず(第一に)
 ➂次に(第二に)
 ➃それから(第三に)
 ➄最後に(第四に)
 ➅だから(このような理由で)

 俳句とか作ってみるのはちょっとやってみたいと思うけど難易度高いかな?
 長文に長時間かけるより、息抜き感覚で1回くらいは挑戦してもいいかも。
 

参考

 返却する時に学生同士で読ませ合う機会を作る。
 共感や褒めるコメントを必ず書く。
 自分のノートを買わせて、毎週そこに作文を書かせ愛着を持たせる。
 条件はできるだけ設定しないようにする。
 条件を指定したとしても、縦書きだけ。
 最初のテーマは「皆との出会い」
 詩や俳句にも挑戦。
 5W1H、情報量を増やす。
 友人の良さを見つける。
 行事の前後にそのテーマで。
 ニュースの切り抜きなどで自分の感想や意見を書かせる。
 できるだけ指導しない。教えない。
 字が雑になったら要注意。
 否定するコメントはしないようにし、本音で書く。
 気になる作文を書いた人には話をする。
 日記をまとめて文集として発表、まとめて共有。