日本語教師のお仕事

 外国語学院の1階入り口に、こんなのが立てかけられていました。

国破れて山河在り
城春にして草木深し
時に感じては花にも涙を濺(そそ)ぎ
別れを恨んでは鳥にも心を驚かす
烽火(ほうか)三月(さんげつ)に連なり 
家書万金に抵(あた)る
白頭掻けば更に短く
渾(す)べて簪(しん)に勝(た)へざらんと欲す

 たしか中学校くらいに「国破れて山河在り」と習ったことがある気がします。十数年ぶりに思い出させてくれました。

 学生によるとこれは唐時代に作られた詩(唐詩)だそうです。5文字でリズムをとるのが唐詩の特徴だそうですね。

 学生に意味を聞いてみたんですが、「つまり色々悲しいってことですよ、先生」って言われました。私がこっち方面にめちゃくちゃ疎いことを学生みんな知ってるので、いつもこうやってあしらわれます。

 「なるほど悲しいってことか。国破れてるしねえ」「そうですね」なんていう薄っすい話を繰り広げている様子は、まるで日本語教師失格です。

日本語教師のお仕事

 ブーバとキキの話、知っていますか?
 上のような2つの図形を見せて、どちらか一方の名前がブーバ、もう一方がキキであると伝えます。すると、ほとんどの人が左がキキ、右がブーバと答えるそうです。

 中国人の大学3年生に試してみたところ、ブーバが18人、キキが7人でした。
 うち女性が19人、男性が6人です。

 理由を聞いてみたら、「ブーバという名前が柔らかい感じがするから右を選んだ」って言ってました。この2つの違いとはまさにそういうところです。

 もうちょっとブーバが多くなるかと思ったんですが、実はあえて逆を行こうという人も一部いました。
 これが集合的無意識だとかなんとかという話もあります。結構興味深いですね。

日本語教師のお仕事

 去年卒業した学生が、1年越しに無事大学院に合格しました。
 面接の前に2週間ほど毎日会話練習をしていたこともあってどうなるかと気にしていたのですが、昨日このようなメッセージが来てほっと一安心しています。
 大学院は数人しか合格できない狭き門ですので、名立たる有名大学の優秀な学生を差し置いて合格できたのは本当に価値があることです。

 将来は先生になりたいと言っていました。彼女の夢は少しずつ着実に近づいています。
 学生が夢を叶えていく様子を見ると、まるで自分のことのように喜べるのが教師の素晴らしいところだと思います。