「~ている」と「~ているところ」は何が違う?
疑問

質問者さん(日本)
現在進行の「~ている」と「~ているところ」は何が違いますか?

管理人
「ているところ」は自然現象系の現在進行を表せません。そういうときは「ている」を使います。
(1) 今雨が降っている
(2)?今雨が降っているところだ
自然現象に使えるかどうか
(3) 私は今、勉強しています。
(4) 私は今、勉強しているところです。
上の2つの文は発話時現在において「勉強する」という動作が進行中であることを表す文です。この2つの文を見ると「ている」も「ているところ」もほぼ同じ意味として使えることが分かります。しかし「ているところ」は特に話し手が今どんな状況なのかを聞き手に説明するときに使います。だから次のような文脈では「ているところ」が用いられます。口語では「てるとこ」と言うことがあります。
(5) (電話で)
A:今何してる?
B:今料理作ってるとこ。
「ているところ」はどんな状況かを説明するときに使うので、一般的にはその後どうなるか予想できる動きに使いやすいです。しかし自然現象などはその後どうなるか予想できません。こうした状況では「ているところ」は使えず、「ている」を使います。
(6) 今雨が降っている。
(7)?今雨が降っているところだ。
参考文献
日本語記述文法研究会(2007)『現代日本語文法3アスペクト・テンス・肯否』55-56頁.くろしお出版