【敬語練習問題】(52)規範的な立場から見て誤用とされる敬語

規範的な立場から見て誤用とされる敬語の使い方の例として最も適当なものを、次の1~4の中から一つ選べ。
 
 1 この飲み物、ぜひ召し上がってください。
 2 大変嬉しゅうございます。
 3 先生が私の家に伺ってくださいました。
 4 来週はドイツへいらっしゃる予定でしたね。

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解説

 選択肢1
 「召し上がる」は「食べる」や「飲む」に対応する尊敬語なのでこの文は問題ありません。

 選択肢2
 「嬉しいです」の「です」はより丁寧な「(で)ございます」にできます。
 すると「嬉しくございます」となるんですが、さらにウ音便が生じて「嬉しゅうございます」となります。
 敬語の使い方として問題ありません。

 選択肢3
 謙譲語Ⅰ「伺う」は自分から相手に向かう行為に使うのに、この場合は立てるべき人物である「先生」の行為に用いています。
 そこが不適切です。
 原形は「先生が私の家に来てくれました」で、「くれる」を尊敬語「くださる」に変えて「先生が私の家に来てくださいました」とすれば良いと思います。「来る」をさらに「いらっしゃる」に変えて、「先生が私の家にいらっしゃってくださいました」でもおk。

 選択肢4
 この文は問題ありません。「来る」という相手の行為に尊敬語「いらっしゃる」を用いています。

 間違っているのは答えは3です。




2023年9月11日敬語 練習問題集, 日本語教育能力検定試験