【毎日のんびり勉強会】中級以降の漢字練習は必要?

 今日の勉強会、すごく参考になったのでまとめておきます。

中級の学習者

 日本語はほとんどパソコンで書くので、漢字を手で書く練習は必要ないと思います。名前や住所とか必要なものだけは覚えました。今後は漢字の手書きの練習は必要ないのではないでしょうか。

 中級の学習者からこんな質問があったと同業の先生から連絡がありました。どう思うかってことなんですが、勉強会でいろんな人の意見を聞いてみたいと思って。

勉強会で出た意見まとめ

 インドネシアのある方は、日本で5年住んでたけど書けなくて困ったことはない、困ってもスマホで調べられる、最悪ひらがなで書けばいいから大丈夫と言ってました。その方はインドネシアで日本語の先生をやっていらっしゃるんですけど、自分の学生には「少なくとも読めるように」と教えてるようです。なるほど、学習者目線の漢字に対する意見はほんとに貴重です!

 履歴書を手書きで、なんてことがあると思うからどのレベルでも書いたほうがいいという意見もありました。こんなときは綺麗な字形を求められるけど、日ごろ練習してないと字のバランスも美しくないし。字のバランスは確かにそうですね。確かに一朝一夕で身につくものではありません。

 仕事で書くことが多いから教えてほしいって学習者がいた、って話も。学習者が教えてほしいと言ってるなら教えてあげないわけにはいかない。当たり前だけど。学習者が求めてるか求めてないかも重要ですね。

 漢字を授業で教えられてもすぐには覚えられないという日本語学習者側の意見もあります。20個教えられても覚えるのは2個くらい。そうだよなあ、私だって外国語の単語覚えろって言われたらそのくらいしか覚えられないだろうから。それくらい漢字を覚えるのは認知的な負担が多いということです。

 ニュージーランドのある大学の日本語学科では、N5、N4の漢字は書く練習をして、N3以降は書くんじゃなくて読めるようになる、そんな教育をするらしいです。どんなに難しい漢字でもN5、N4の漢字の組み合わせだから、字形を認識するにはN5、N4の漢字を覚えていればいいって考え方なんだと思います。これは大変参考になりました。

 今回聞いて、私はN5、N4は書けるように、N3以降は書かなくてもいいって意見を自分で持つことにしました。




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