平成13年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ 問題1(12)解説

(12)「…は…が」構文の種類

 ハガ構文の構造を見るときは、ハガ構文が元々どんな文だったのかを見る必要があります。そして元々の文を作る時はその文中で「は」を使ってはいけません。なぜなのか説明するとここには書ききれないので、おまじないだと思っておいていいです。

 選択肢1
 【元々の文】あのクラスの学生が優秀だ。
 【ハガ構文】あのクラスは学生が優秀だ。
 →ガ格成分の名詞修飾部が主題になっている

 選択肢2
 【元々の文】あのクラスの半数が休みだ。
 【ハガ構文】あのクラスは半数が休みだ。
 →ガ格成分の名詞修飾部が主題になっている

 選択肢3
 【元々の文】あのクラスの教室がきれいだ。
 【ハガ構文】あのクラスは教室がきれいだ。
 →ガ格成分の名詞修飾部が主題になっている

 選択肢4
 【元々の文】あのクラスの全員が日本人だ。
 【ハガ構文】あのクラスは全員が日本人だ。
 →ガ格成分の名詞修飾部が主題になっている

 選択肢5
 【元々の文】田中先生があのクラスの担任だ。
 【ハガ構文】あのクラスは田中先生が担任だ。
 →述語名詞の名詞修飾部が主題になっている。

 こうして考えます。特に選択肢5は元々の文が何だったのか考えるのは難しいですが、選択肢1~4と同じような作り方ができない点でやっぱり異なります。
 答えは5です。




平成13年度, 日本語教育能力検定試験