【質問】移動動詞はなぜ自動詞なんですか?
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質問者さん(日本)

管理人
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他動詞は事物の形状や位置を変えたり、状況そのものを変えたり、事物に対して何らかの働きかけをしたりする動詞です。
(1) 窓を割る。 (形状変化の対象)
(2) 荷物を片付けた。 (位置変化の対象)
(3) 部屋を掃除した。 (状況変化の対象)
(4) パソコンを買った。 (働きかけの対象)
他動詞はその事物を「を」で表します。上の例文の「を」の左側の名詞は変化や働きかけを受ける事物。この「を」で表された成分は目的語なんて呼ばれますが、正確には「対象」です。日本語教育能力検定試験を受験するなら「目的語」という言い方は捨てて「対象」で覚えてください。こういうことから「を」があると他動詞ですよーって簡易的に教えるんです。
でも移動を表す移動動詞を見てみましょう。
(5) 家を出る。 (起点)
(6) 交差点を曲がる。 (経路)
(7) 楽しい一日を過ごす。 (経路)
これらの述語は「を」で示された名詞に対して何か変化を与えてますか? 「出る」という動作によって家が何か変化や影響がありますか? それがないんです! だから移動動詞は他動詞じゃなくて自動詞。この「を」は対象の「を」じゃないんです。一般に起点の「を」、経路の「を」なんて呼ばれます。
こういうことなんで「『~を』が起点・経路を表す場合は自動詞になる」「移動動詞は自動詞」と説明されます。
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