【質問】相対的形容詞における5つの潜在的な物差しって何?
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質問者さん(日本)

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相対的形容詞とは、形容する対象とその他の事物の間に存在する性質を述べる形容詞です。例えば「このりんごは大きい」というとき、実はりんご自体が「大きい」という性質を持っているわけではありません。頭の中に一般的で平均的なりんごの大きさを描き、それと比較した結果、目の前のりんごの「大きい」という性質が導き出されているだけです。相対的形容詞はこのように何らかの比較対象に照らしてどうであるか述べます。
相対的形容詞における比較対象を「潜在的な物差し」とか「潜在的規準」とか呼んでいまして、これは①種の規準、②比率規準、③期待規準、④適格規準、⑤人形の規準の5つに分類されます。
①種の規準
対象の一般的な平均値を規準にするような場合。
「このりんごは大きい」はりんごの平均的な大きさを規準にして「大きい」と述べていています。
②比率規準
対象が持つ性質を測る際に、その対象の他の性質を規準にするような場合。
「このペンは細長い」はペンの直径の「細い」という性質を規準にして「細長い」と述べています。直径が太ければ「細長い」とは言いにくくなるのが証拠です。
③期待規準
個人が今まで持っていたある事物に対する自分なりの尺度でそのものを判断するような場合。
「お小遣い少ないからもっと欲しい」では、自分の期待する額を規準にして「少ない」と述べています。
④適格規準
対象が人間の都合などに照らして適格かどうか判断するような場合。
「この部屋は広い」は何らかの目的でその部屋を使う場合に十分な広さがあるから「広い」と述べています。
⑤人形の規準
人間を規準にして対象が異様か正常かを判断するような場合。
「象は鼻が長い」は人間の調和感覚から逸脱している鼻の長さだから「長い」と述べています。
詳しくはこちらの本に書かれていますから参考にしてください。
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