令和3年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ 問題1(2)解説

(2)音節とモーラ

 日本語はモーラ言語なので通常モーラで区切るのが普通なんですが、音節で区切ることもまあまああります。

 各選択肢を音節で区切るとこうなります。

 1 こ/く/ばん (3音節)
 2 きょう/し/つ(3音節)
 3 がっ/こう  (2音節)
 4 けっ/せ/き (3音節)
 5 けん/が/く (3音節)

 長音、撥音、促音はその前の音と合わせて1音節を形成します。だから「ばん」「きょう」「がっ」「こう」「けっ」「けん」などは1音節計算です。
 「しゃ」「きゃ」「ちゃ」のような拗音を含むものは2文字で1音節、それ以外は基本的に1文字で1音節と思ってください。(二重母音はどうたらという例外もありますが、この問題では関係ありません)

 それからモーラで区切ってみます。

 1 こ/く/ば/ん (4モーラ)
 2 きょ/う/し/つ(4モーラ)
 3 が/っ/こ/う (4モーラ)
 4 け/っ/せ/き (4モーラ)
 5 け/ん/が/く (4モーラ)

 モーラ(拍)は音節に比べ、日本人になじみ深いものです。俳句を詠むときのように指折り数えてみてください。それがモーラ(拍)です。そうすると全部4モーラになります。
 音節とモーラを合わせてみてみると…

 1 3音節-4モーラ
 2 3音節-4モーラ
 3 2音節-4モーラ
 4 3音節-4モーラ
 5 3音節-4モーラ

 選択肢3だけが他と違います。
 したがって答えは3です。

 サービス問題気味なので落としてはいけないやつです。




令和3年度, 日本語教育能力検定試験