【練習問題】(245)補償ストラテジー
「学習ストラテジー」に関して、補償ストラテジーの例として最も適当なものを、次の1~4の中から一つ選べ。
1 知識不足で理解できない点を文の前後関係から推測する。
2 学習項目の順序を大まかに捉え、学習を全体的にスケジューリングする。
3 好きなラジオを聴きながら学習する。
4 言語や文化の学習を促進させるため、周囲の人々との触れ合いを重視する。
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解説
優れた言語学習者になるために欠かせない資質として、オックスフォードは次の6つのストラテジーを使える人を挙げています。これが言語学習ストラテジーです。
直接 | 記憶 | 記憶するために用いる暗記、暗唱、復習、動作などの記憶術。新しい知識を蓄え、蓄えた知識の想起を支えるもの。 |
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認知 | 記憶した情報の操作や変換に用いるストラテジー。リハーサルしたり、既知の要素を組み合わせて長い連鎖を作ったり、分析・推論するなど。または、より理解を深めたりアウトプットするためにメモ、要約、線引き、色分けなどをして知識を構造化するなど。 | |
補償 | 外国語を理解したり発話したりする時に、足りない知識を補うために用いるストラテジー。知識が十分でなくても推測やジェスチャーなどによって限界を越え、話したり書いたりできるようになる。 | |
間接 | メタ認知 | 学習者が自らの学習を管理するために用いるストラテジー。自分の認知を自分でコントロールし、自ら学習の司令塔となって学習過程を調整したり、自分自身をモニターする。 |
情意 | 学習者が学習者自身の感情、態度、動機などの情意的側面をコントロールし、否定的な感情を克服するためのストラテジー。自分を勇気づけたり、音楽を聴いてリラックスしたりするなど。 | |
社会的 | 学習に他者が関わることによって学習を促進させるストラテジー。質問したり、明確化を求めたり、協力したりするなど。 |
1 補償ストラテジー (推測する)
2 メタ認知ストラテジー (自分を管理する)
3 情意ストラテジー (情意面に配慮する)
4 社会的ストラテジー (他人が関わる)
したがって答えは1です。