【練習問題】(178)方略能力

コミュニケーション能力の一つである方略能力が欠如している例として最も適当なものを、次の1~4の中から一つ選べ。
 
 1 できるかどうか聞かれ、できないことを伝えるために「できかねません」と言う。
 2 先生の研究室に入り、「先生、こんにちは。古文について教えてください」とただちに本題に入る。
 3 「時計」を忘れてしまったときに、「時間を教えるもの」のような言い換えができない。
 4 お世話になった人にお土産を手渡す場面で「これ、あなたにやります」と言う。

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解説

「コミュニケーション能力」はカナル&スウェイン (M.Canale & M.Swain)によって以下の4つに分類されています。

談話能力 言語を理解し、構成する能力。会話の始め方、その順序、終わり方などのこと。
方略能力
(ストラテジー能力)
コミュニケーションを円滑に行うための能力。相手の言ったことが分からなかったとき、自分の言ったことがうまく伝わらなかったときの対応の仕方のことで、ジェスチャー、言い換えなどがあてはまる。
社会言語能力
(社会言語学的能力)
場面や状況に応じて適切な表現を使用できる能力。
文法能力 語、文法、音声、表記などを正確に使用できる能力。

 1 文法能力の欠如
 2 談話能力の欠如
 3 方略能力の欠如
 4 社会言語能力の欠如

 したがって答えは3です。

 




2022年7月1日日本語教育能力検定試験, 練習問題集