【練習問題】(30)語の意味拡張

2021年5月1日日本語教育能力検定試験 解説, 練習問題

「会社の歯車になりたくなかった」と同じタイプの意味拡張の例として不適当なものを、次の1~4の中から一つ選べ。
 
 1 会社のとして働く。
 2 会社に副業がバレた。
 3 同じことを繰り返すだけのロボット人間だ。
 4 私はあなたの操り人形ではない。

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解説

シミリー
直喩
「~みたいな」「~のような」「~の如く」等を使って直接別のものに喩える比喩の一種。 わたあめみたいな雲が浮かんでいる
メタファー
隠喩
物事のある側面から連想した類似性に基づく具体的なイメージを用いて、抽象的な物事を表す比喩の一種。 頭が真っ白になる
メトニミー
換喩
様々な概念の隣接性に基づいて物事を表す比喩の一種。換喩には入れ物で中身を示すものや、結果で原因を表すものなどの様々なパターンがある。 パトカーに捕まった
シネクドキー
提喩
上位概念を下位概念で、また下位概念を上位概念で言い換える比喩の一種。 花見に行く

 「会社の歯車」は、社員や労働力を指すものです。歯車も社員も全体を動かすためもパーツという類似性があり、この類似性を利用した隠喩(メタファー)です。

 選択肢1
 この「駒」は「社員」や「労働力」という言葉に言い換えられます。
 駒は将棋などにおいて自由にどこにでも使えるものであり、社員も会社にとって同じような性質があります。
 王将から見る兵、会社から見る社員は類似しているので、これは隠喩(メタファー)です。

 選択肢2
 入れ物で中身を表す換喩(メトニミー)です。
 会社ではなく、会社の人にバレたというところ、「の人」が省略されて指し示す対象をずらしています。

 選択肢3
 「ロボット」は「思考停止」や「自分では動かない」などに言い換えられます。
 どちらも指示されたことをずっとやったりするという点で類似しています。隠喩(メタファー)です。

 選択肢4
 「操り人形」は「好きに扱えるもの」などに言い換えられます。
 操り人形は糸などで自由に操ることができるものなので、そういった類似性を利用した比喩です。つまり隠喩(メタファー)。

 選択肢2だけメタファーではありません。
 したがって答えは2です。





2021年5月1日日本語教育能力検定試験 解説, 練習問題