「日本語を諦めたくない」

日本語教師のお仕事

 昨日4年生の女の子から論文に関する相談があると連絡がありました。昨日は時間がなかったので、今日夜8時から教室で会う事とし、結局9時過ぎまで色々なことを話しました。初めは論文の問題点についてだったのですが、徐々に将来の不安に話が移っていき、最後は卒業後どうするかといった4年生特有の問題へと変わります。今はもう4年生の授業は受け持っていないので、彼女たちを毎日毎週見ることはなくなってしまいました。今どうしているのか、何をしているのか、どういう状況なのかは以前より確実に把握しにくくなっています。2年生の時の彼女たちと比較すると、今の彼女たちは確かに大人になりましたね。

 彼女は実はまだN1に合格していません。卒業まであと2回のチャンスがありますからきっと大丈夫だとは思いますが、彼女自身やはり心配なのでしょう。
 「日本語を諦めたくない」
 その一言が非常に印象に残っています。今諦めて日本語と関係のない仕事に就いたら大学での4年間は意味がなくなってしまう。だからこそ日本語に関係する仕事をしたい。具体的には「通訳」を挙げていました。この街には日系企業が比較的多くありますし、この外国語学院と関係の良い会社がいくつもあります。先輩も何人も就職した会社なので、もしそこに行けたら一番いいなあと思っているようです。私は相槌を打つだけになり、彼女の声だけが教室に響きます。その状況だけで、どれだけ彼女の気持ちが強いのかが分かりました。

 幸いなことに、彼女からは後悔の念を感じませんでした。本当はもっと勉強すればよかった!なんていう話をよく聞くんですが、彼女の不安は純粋に卒業後の進路にのみ注がれており、あと必要なものは決断だけです。うかつなことは言えませんから、彼女の話の流れに乗って聞いてあげるに徹していましたね。
 「まずは目先の論文を頑張ろう!」
 あれこれ考えていると何もかもが疎かになります。とりあえずやるべきことからこなしていく。そうアドバイスしたら、今まで曇っていた顔が少し和らいだ感じがします。

 今学期ほとんど会わない4年生、みんなどうしてるのかなー。
 私より忙しい4年生、彼らといろんな話がしたくなってきました。





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