【練習問題】(27)母音の無声化

2021年4月30日日本語教育能力検定試験 解説, 練習問題

母音の無声化に関する記述として最も適当なものを、次の1~4の中から一つ選べ。
 
 1 無声子音が前接した狭母音に起きやすい。
 2 無声子音が後接した狭母音に起きやすい。
 3 狭母音以外の母音は無声化しない。
 4 発音の不明瞭さを避けるため、無声化が回避されることがある。

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解説

 本来発音されるはずの母音が発音されなくなる変音現象を母音の無声化と言います。
 母音の無声化は2つの条件で起きます。

 ①母音/i/,/u/が無声子音/k/,/s/,/t/,/h/,/p/に挟まれたとき
 ②無声子音/k/,/s/,/t/,/h/,/p/+母音/i/,/u/が語末に来たとき

 
 選択肢1
 無声子音に挟まれた狭母音が無声化しやすいです。
 「喜怒哀楽」の「きど(kido)」は、狭母音[i]に無声子音[k]が前接していますが、後接する音が有声子音[d]のため、無声化しません。

 選択肢2
 無声子音に挟まれた狭母音が無声化しやすいです。
 「武器(buki)」は、狭母音[u]に無声子音[k]が後接していますが、前接する音が有声子音[b]のため、無声化しません。

 選択肢3
 母音の無声化のほとんどは狭母音/i/,/u/に起こりやすいですが、実は非狭母音(広母音や中母音)にも稀に起こります。
 例えば「ココイチ(kokoiti)」の「ココ」部分は、中母音[o]でありながら無声化して発音されることがあります。

 選択肢4
 「キツツキ(kitutuki)」のように全ての母音が無声化する条件を満たしている場合、仮に全て無声化したら「kttk」と子音だけ残って発音され、何を言っているか分からなくなってしまいます。ちゃんと意味を伝えるためにいずれかの無声化が回避されます。

 したがって答えは4です。





2021年4月30日日本語教育能力検定試験 解説, 練習問題