好きなものは先に食べる?

日本語教師のお仕事

 毎週金曜日8時は3年生のスピーチの授業、さきほど終わって帰ってきました。毎回いろいろなテーマで討論してもらうと予想だにしない回答が飛び交い、だんだんこの授業をするのも私自身楽しくなってきましたね。

 今日のテーマは「好きなものは先に食べるのと最後に食べるの、どっちが良い?」
 授業前の一人スピーチで異物混入問題に触れた人がいましたので、食べ物に関係するテーマを選びました。このテーマだと意見がきっちり二分されます。「好きだから先に食べる」のような感情的なものを排除して、どちらがより良いのかをいかに論理的に論じることができるかが問題になります。22人いましたが、先食べ派も後食べ派も11人同数で拮抗。しかしグループを組ませるとその中で意見がぶつかりますから、最後どっちを選択するかはグループ次第です。

 このテーマはグループ内でも激論が繰り広げられていました。先に食べるのがなぜいいのか、最後に食べるのがなぜいいのか。理由はすぐ浮かびますが、それに対する反論もすぐ浮かぶ点、討論するには最高のテーマだったと思います。

 結果としては、先食べ派は3グループ。後食べ派が2グループ。

 先食べ派の理由は以下です。
 ①お腹すいている時に好きなものを食べるとより満足感がある。
 ②料理が冷めてしまうと美味しくなくなる。
 ③先に嫌いなものを食べたらお腹いっぱいになって好きなものを食べられなくなる。
 ④好きなものしか見えない。
 ⑤他の人に食べられてしまう前に食べたい。

 ④の回答は面白いなあと思いました。そもそも嫌いなものは食べなくて見えもしないというものです。論理的ではないにしても、こうやって面白おかしく回答してくれる分には一向にかまいません。
 ⑤は非常に中国らしいと思いました! 日本では一人ひとりに器が用意されていて、他人が自分のものを食べることは基本的にありません。しかし中国では同じものをみんなでつついて食べる習慣があります。この習慣が根付いている中国人だからこそ考えられる回答ですよね。少なくとも私は考えもしませんでした…。

 後食べ派の理由。
 ①食べれば食べるほど好きなものになるのでより満足感がある。
 ②食事を終える時は、嫌いなものが最後より好きなものが最後のほうが良い。
 ③熱い料理は最初に食べることができない。
 ④好きなものはたくさん食べてしまいがちだから、ダイエットのためにも後食べにしたほうがいい。

 ③の回答に対して、「じゃあ冷たい料理はどうなの?」という反論の切れ味が鋭かったですね。ここで後食べ派の形勢がぐっと悪くなった感じがあります。また、④は他の回答よりも論理的かつ客観的に述べられ、面白い理由だなあと思いましたが、③の劣勢を挽回するには及びませんでしたね。

 全体としては「先食べが良い」という結論に達しました。
 個々人いろいろな考え方があると思いますが、討論ではその考えを言葉にして、相手をいかに納得させられるかにかかっています。2年生にも1年生にもできない事をいとも簡単にやってのける。ここまでできるようになった3年生はやっぱりすごいですね。





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