令和2年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅲ 問題16解説

問1 2019年6月末の在留外国人の状況

 選択肢1

 令和元年6月末の在留外国人数は,282万9,416人で,前年末に比べ9万8,323人(3.6%)増加となり過去最高

 この選択肢が答えです。

 選択肢2

 1位 永住者 783,513人
 2位 技能実習 367,709人
 3位 留学 336,847人

 技能実習が2位、永住者が1位です。

 選択肢3

 1位 東京都 581,446人
 2位 愛知県 272,855人
 3位 大阪府 247,184人
 4位 神奈川県 228,029人

 神奈川は2位ではなく4位です。

 選択肢4

 1位 中国 786,241人
 2位 韓国 451,543人
 3位 ベトナム 371,755人
 4位 フィリピン 277,409人
 5位 ブラジル 206,886人

 3位はブラジルじゃなくてベトナムです。ブラジルは5位。

 したがって答えは1です。

 参考:令和元年6月末現在における在留外国人数について(速報値)
 参考:http://www.moj.go.jp/content/001308162.pdf

 

問2 2018年「出入国管理….法律」

 選択肢1
 一本化したのは平成22年7月1日からです。
 参考:4 在留資格「留学」と「就学」の一本化

 選択肢2
 在留資格「介護」が創設されたのは平成28年(2016年)です。
 参考:平成28年入管法改正について | 出入国在留管理庁

 選択肢3
 平成31年4月1日から,入国管理局は「出入国在留管理庁」となりました。出入国在留管理庁は、法務省の外局です。
 この選択肢は正しいです。
 参考:出入国在留管理庁ホームページ

 選択肢4

 外国人登録証明書が廃止され、「在留カード」「特別永住者証明書」に変更されたのは2012年(平成24年)7月9日からです。選択肢の2018年が間違いです。
 在留期間の上限は確かに、それまでの3年から最長5年に延長されています。
 参考:新しい在留管理制度がスタート! | 出入国在留管理庁

 したがって答えは3です。



問3 特定技能

 特定技能は特定産業分野の各業務従事者に対する在留資格です。特定産業分野とは以下のもの。

 介護,ビルクリーニング,素形材産業,産業機械製造業,電気・電子情報関係産業,建設,造船・舶用工業,自動車整備,航空,宿泊,農業,漁業,飲食料品製造業,外食業

 産業分野は限定されています。
 したがって答えは4です。

 参考:新たな外国人材の受入れ及び共生社会実現に向けた取組

 

問4 一定の日本語能力の水準

 「新たな在留資格「特定技能」について」の6ページにはこのような記述があります。

ある程度日常会話ができ,生活に支障がない程度を基本とし,業務上必要な日本語能力(※)
(※)分野所管⾏政機関が定める試験等で確認

 生活できるくらいの日本語能力があるのが条件らしいので、一番近いのは1。
 したがって答えは1です。

 

問5 日本語教育の推進に関わる基本理念

 全ては「日本語教育の推進に関する法律の施行について(通知)」に書かれています。

 選択肢1
 1 総則 (3)基本理念(第3条関係) [3]に書かれています。

 選択肢2
 1 総則 (3)基本理念(第3条関係) [4]に書かれています。

 選択肢3
 書かれていません。

 選択肢4
 1 総則 (3)基本理念(第3条関係) [6]に書かれています。

 したがって答えは3です。
 選択肢3の「義務的」とか「無償」とかが怪しいですよね。疑うべきはこういう言葉です。

 




2023年8月26日令和2年度, 日本語教育能力検定試験