【Q&A】「モナリザはダビンチに描かれた。」のどこが間違い?

 以下の文から間違いを見つけて正しい言い方に直すという問題です。特に5と6が分からないという質問でした。

1.私は兄に起きられた。
2.(私は)田中さんの明るい態度に感心された。
3.男の人の靴が女の人の靴に踏まれた。
4.泥棒にかばんが取られた。
5.モナリザはダビンチに描かれた。
6.三浦さんは私に仕事を頼まれた。

 1は「私は兄に起こされた」です。
 動詞「起きる」と「起こす」に混同が見られます。正しくは「起こす」の受身形「起こされる」を使うべきです。

 2は「(私は)田中さんの明るい態度に感心させられた」です。
 使役受身「させられる」は感心、感動、考えるなどの感情に関する動詞について、ある物事によって自然に湧き出てきた感情を表します。ここでは使役受身を使うべきです。

 3は「男の人は女に人に靴を踏まれた」です。
 これは持ち主の受身と呼ばれるもので、主語の身体的部位や所有物はヲ格を取ります。「靴」は所有物ですから、「靴を」の形に直してあげると自然です。

 4は「泥棒にカバンを取られた」です。
 受身文の目的語はヲ格を取ります。ですから「カバンを」にすべきです。

 5は「モナリザはダビンチによって描かれた」です。
 「~によって」には受身文の動作主を表す用法があり、特に歴史上の事実や規定事実を客観的に伝えるときに用います。モナリザやダビンチは歴史的なものですので、「~によって」を用いるのが自然です。

 6は「私は三浦さんに仕事を頼んだ」です。
 事態の参与者に自分が居なければ受身文などを使って好きな視点から述べることができますが、ここでは自分が参加しているので自分視点で述べるべきです。自分を主語にして「三浦さんに仕事を頼んだ」と言う方が自然です。





2020年5月17日学生からの質問 Q&A