【N1文法】~ともなく/ともなしに

用法① 特定不可の出どころ

接続

 疑問詞(+助詞)+ともなく
 疑問詞(+助詞)+ともなしに
 

意味

 不知…
 

解説

 疑問詞について、動作や場所、時間等が特定できないことを表します。

 ・どこからともなく
 ・誰にともなく
 ・どちらからともなく
 ・どこへともなく
 

例文

 (1) どこからともなく銃声が聞こえてくる。
     (不经意间不知从哪里传来了枪声。)
 (2) 二人はどちらからともなく手を繫ぎ、歩き出した。
     (两个人不经意间牵着手走。)
 (3) いつもガムを噛んでいることから、彼を「ガム男」と誰ともなく呼ぶようになった。
     (因为总是嚼口香糖,所以不经意间被大家叫做“口香糖男”。)
 (4) 窓開けてるとどこからともなく良い匂いしてきた。
     (打开窗户,不知从哪里飘来了香味。)
 (5) 誰にともなく言いたい。この気持ちを誰かに知ってほしい。
     (我想漫不经心的说出来。我想让别人知道我的心情。)
 (6) 陽も落ちて辺りが暗くなり始めた頃から、どこからともなく人々が集まってきました。
 (7) どこからともなく花火の音が聞こえてきて夏を感じた。
 (8) 不思議な光がどこからともなく現れ、どこへともなく消えていった。
 (9) いい感じの雰囲気になってどちらともなくキスをした。
 (10) どこからともなく臭いにおいがする。
 (11) 文句を誰ともなしに言ったところで世の中が変わる訳でもない。
 (12) 何処からともなしにお香の香りが漂ってきた。

 
 

用法② 目的も意図もなく行われる動作

接続

 動辞形+ともなく
 動辞形+ともなしに
 

意味

 漫不经心地…
 无意志地…
 

解説

 意志動詞に接続し、その動作が無意識的に行われることを表します。
 見る、言う、話す等の一部の動作につきます。
 

例文

 (11) 夜空を見るともなく見ていた。
     (漫不经心的看着夜空。)
 (12) 宇宙の果てはどうなっているのか、考えるともなく考えることがある。
     (宇宙的尽头会变成什么样,有时会不经意地思考。)
 (13) 友達と何を話すともなく話している時間が好き。
     (我喜欢和朋友漫不经心地聊天的时间。)
 (14) 掃除をしながらテレビを見るともなく見ていた。
 (15) 昨夜、雨音を聞くともなく聞きながら線香花火をした。
 (16) 青春という命の季節は、いつ来ていつ去るともなしに過ぎてしまった。
 (17) 過去にあった嫌なことを考えるともなしに考えてしまう。
 (18) 映画を暇なとき、見るともなしに見ている。

 

備考

 特になし

 




2021年8月15日N1文法, 日本語の文法