「そして」と「それから」の違い

 「そして」と「それから」は前件に後件を付け加える添加・並列を表す接続詞です。添加・並列によって例文(5)(6)のように行為の順序を表すこともできます。この用法は互いに共通しています。

 (1) おめでとう。そしてお疲れ様。
 (2) おめでとう。それからお疲れ様。
 (3) A市、B市、そしてC市の被害が甚大だ。
 (4) A市、B市、それからC市の被害が甚大だ。
 (5) 玉ねぎを切って、そしてそれをフライパンに入れた。
 (6) 玉ねぎを切って、それからそれをフライパンに入れた。

 

「それから」は前件と後件が一連の動作

 ただし、「それから」は行為の順序を表す場合に注意が必要となります。
 「それから」は前件の動作が終わったその次に後件をすることを表すため、以下の例文(8)のように「起きる」と「寝る」を繫げるのには適していません。実際は起きた後に歯を磨き、ご飯を食べ、出勤し…のような順序があるはずです。「それから」を用いる場合は前件と後件が一連の動作である必要があります。

 (7) 昨日は6時に起きました。そして夜10時に寝ました。
 (8)△昨日は6時に起きました。それから夜10時に寝ました。
 (9) 昨日は6時に起きました。それから歯を磨きました。

 

「そして」は連続的で、「それから」は前件と後件の間に区切りがある

 「そして」は前件と後件に連続性があります。しかし「それから」は前件が一旦終わって後件に移ることを表すため、「そして」よりも連続性が薄めです。
 以下の例文(10)は一連の流れの中に頭で整理して話すことが含まれるのに対し、(11)は頭の中で整理することと話すことがそれぞれ異なるフェーズであるようなニュアンスを持ちます。頭の中で整理した後、一定程度の時間を経るような感じです。

 (10) 頭の中で整理して、そして話してください。
 (11) 頭の中で整理して、それから話してください。

 

まとめ

そして それから
動作や状態の並列・列挙 動作や状態の並列・列挙
一連の流れの中の連続した2つの動作を繋ぐ
前件と後件はひとまとまり 前件が終わって一段落し、後件へ




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