「頑丈」と「丈夫」の違い

 学生からの質問で、「頑丈」と「丈夫」の違いは何ですかというものがありました。
 ある物が外部からの衝撃に強く、強度が高いことを表すには頑丈も丈夫も使えます。体がしっかりしていて健康であることを表す場合もどちらも使えますが、どちらかというと丈夫の方が使いやすいでしょう。以下は例文になります。

 

頑丈の例文

 (1) メラミン素材のお皿は頑丈
 (2) 新しく買ったカメラの三脚が軽くて頑丈でコンパクトで素敵。
 (3) 身体を支える骨と腰。支えが頑丈だと安定する。
 (4) 太く頑丈に発達した前脚。
 (5) 枝太くて、頑丈そうだ。
 (6) 戦車って頑丈だよなあ。
 (7) 前面は四層構造で頑丈な作りになっています。
 (8) ドアが開かないよう頑丈に固定されている。
 (9) 大丈夫、私体だけは頑丈だから。

 

丈夫の例文

 (10) 栄養を摂り丈夫な身体を作る。
 (11) 落としたけど画面割れなくてよかった。意外と丈夫
 (12) 普通の人間よりは丈夫なのでそのくらいの毒じゃ死なない。
 (13) 牛乳飲めば骨が丈夫になる。
 (14) 安くて丈夫なギターケースが欲しい。
 (15) 小さく畳めて軽くて丈夫なナイロン生地のトラベルバッグ。
 (16) 私はホントに丈夫で風邪ひとつ引いたことがない。
 (17) 破れにくい丈夫な靴下。
 (18) ポリプロピレンは軽量なのに傷がつきにくく丈夫な素材。

 
 このように見ると、やはりどちらも物や体がしっかりしていることを表せます。
 以上の例文のうち、例文(17)を除いた全てが頑丈と丈夫を言い換えることができます。(17)「丈夫な靴下」は唯一不自然な感じがする表現です。

 

「頑丈」と「丈夫」

 「頑丈」はその物を構成する素材がそもそも硬い場合に用いやすいです。
 紙はもともと柔らかいものですから、「頑丈な紙」というと何やら折れ曲がらない鉄板のようなイメージになります。もともと柔らかいものは「丈夫な紙」のように「丈夫」を用いるべきです。

 一方「丈夫」は素材そのものが硬いかどうかは関係なく、製造段階の加工や身体的な鍛錬の結果によってしっかりした状態になったことを表します。紙は簡単に破くことができますが、加工などを経て一般の紙よりも耐久度が上がった場合に「丈夫な紙」と言えます。体も同様に「丈夫な体」というと生まれ持った丈夫さ、あるいは筋肉質な様子がイメージできます。

 例文(17)については、靴下の素材は元々柔らかい繊維からできていますので「頑丈」を使うと変です。そのような場合は「丈夫」を用いるべきです。





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