令和元年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅲ 問題9解説
問1 メンタル・ヘルス
選択肢1
高齢者は異文化に適応しにくくなるとどこかで見ました。ごめんなさい、根拠は示せず…
また思春期は多感な時期なので、移住による影響は大きく現地に適応しにくいと思います。
選択肢2
ここでいう”精神的な危機”はカルチャーショック期を指していると思います。カルチャーショック期はそもそも人によって異なるものです。その前のハネムーン期は一般的に1週間から2か月ほど続くという話もあるので、カルチャーショック期は3か月後からという考え方は自然に見えます。
選択肢3
どちらとも言えない内容です。他国で同じ文化のコミュニティに頻繁に接触すると、適応を促進する場合も阻害する場合もあるはずです。
例えばそのコミュニティの人が現地の人と仲良かったら、現地の人を紹介してくれて友達が増えたり。うまく適応できていない人が多いコミュニティだったらそういう機会も少なくなります。
「より適応しにくい」とは一概には言えません。
選択肢4
例えば、移住先の言語を学んでから渡航する人とそうでない人では、やはり学んでいった人のほうが適応しやすいのは間違いないと思います。準備する人のほうが挫折しにくいはずです。
したがって答えは2です。
問2 最も高次の欲求
マズローの欲求5段階説とは、マズロー (A.H.Maslow)によって提唱された、人間の欲求を5段階に理論化したもののことです。最も下位のものから生理的欲求、安全欲求、社会的欲求、承認欲求、自己実現欲求に分けられ、人間は下位の欲求が満たされることで高次の欲求を満たそうとすると考えられてます。
したがって答えは4です。
問3 合理化
防衛機能については「防衛機制 – Wikipedia」にまとめられています。各選択肢が何を指すかはこちらを参考にしてください。私も勉強してみます。
1 理由をつけて自分で納得していますので、合理化です。
2 これは「逃避」
3 不満を発散しているように見えます。「行動化」?
4 ???
したがって答えは1です。
防衛機制については別に詳しくなくても、合理化っていう言葉から大体答え分かりますね。
問4 留学生のメンタル・ヘルス
選択肢1
薬をもらったらよりも、生活習慣についてまず聞くべきではないでしょうか。病気だと決めつけてるあたりがちょっと良くなさそう。
選択肢2
異常だと自覚させるのはカウンセリング的に間違いっぽい。とりあえず話聞いてあげるとかしてあげましょう。
選択肢3
これは良い感じ。
選択肢4
まずは本人や周囲の人に聞いてみるべきです。国の両親はもう最終手段。
したがって答えは3です。
問5 異文化間カウンセリング
選択肢1
相談者は自分の体験が特別だと思いたい、そう思っていることが多いので、一般的な事象として扱うのはよくなさそうです。とりあえず建前でもいいんで特別に扱い、話を聞いてあげましょう。
選択肢2
カウンセリングでは共感的に話を聞くべきです。
選択肢3
相談者の非言語的な部分にも注意すべきです。何気ない仕草に問題解決のヒントが隠れてるかもしれません。
選択肢4
正しいです。カウンセラーは客観的な立場で対応するべきですね!
したがって答えは4です。