令和元年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ 問題1(12)解説
(12)「の」の用法
格助詞「の」の用法は2つあります。一つは「私の本」「机の上の花瓶」などと名詞と名詞の関係性を表すもの。もう一つは「アイスが食べたくなる季節→アイスの食べたくなる季節」のように、「が」の代わりに名詞修飾節の主語を示す用法です。名詞修飾節の主語にはガ格もノ格も用いることができます。これについては過去にも出題されています。
1 「が」に言い換えられないので、名詞と名詞の関係性を表す用法
2 「が」に言い換えられるので、名詞修飾節の主語を示す用法
3 「が」に言い換えられないので、名詞と名詞の関係性を表す用法
4 「が」に言い換えられないので、名詞と名詞の関係性を表す用法
5 「が」に言い換えられないので、名詞と名詞の関係性を表す用法
したがって答えは2です。
参考:格助詞「の」の用法
ディスカッション
コメント一覧
いつも見させていただいています。ありがとうございます。
令和1年度、試験Ⅰ、問題1⑿について、「の」は格助詞ではないと思っていたのですが、格助詞なのでしょうか。格助詞は「を」「に」「まで」「が」「より」「から」「で」「へ」「と」の9つだと思っておりました。お忙しいところ恐縮ですが宜しくお願い致します。
>本田さん
ノ格は述語との関係を表すものではありませんが、名詞と名詞を結び付ける機能があり、格助詞です。
ご返信ありがとうございます。承知しました。格助詞の覚え方として「鬼までが夜からデート(ヲ・ニ・マデ・ガ・ヨリ・カラ・デ・ヘ・ト)」と習い、ノ格がここには入っていないのですが、ノ格は特別なのでしょうか。いろいろ調べても自分ではわからず、申し訳ありません。
>本田さん
ノ格は特別だと思ったことはないですが、確かにノ格は述語との関係を表すものではありませんので、そういう観点から言うと他の格助詞とは違う性質を持っています。しかしノ格は格助詞です。
研究者によって分類の立場が異なると思われますので、教えられた先生はノ格は格助詞ではないという立場なのかもしれません。ここで疑問ですが、ノ格が格助詞じゃないとすれば何なのでしょうか。また、ノ格が格助詞ではないというなら「ノ格」という表現は誤りですね…
ご返信ありがとうございます。調べたところ、先生がおっしゃる通りノ格は格助詞で間違いなさそうなので、今までの覚え方にノ格を足して覚えようと思います。それまでずっと格助詞は9つだと思いこんでいたので、先生の解説に出会えて感謝しております。ありがとうございます。
原沢伊都夫氏の日本語教育文法の149ページに、学校文法では10形式であるが、日本語文法では、「の」と「や」を含まず「まで」を入れた9形式との記述があるのを見つけました。「明後日の試験を控え、基礎がなっていないままで、鬼が・・・の後は何だっけと探していた66才を控えた受験生より」