平成23年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅲ 問題16解説

問1 取り出し授業

 言語能力を育てる目的で、在籍学級以外の教室で個別に行う指導のことを取り出し授業と言います。クラスから特定の児童生徒を取り出すからこの名前になってます。

 したがって答えは4です。

 ちなみに選択肢3の「入り込み授業」というのは、在籍学級での授業中に日本語指導教員が入って、対象の児童生徒の学習を支援することです。

 

問2 「内容重視の日本語教育」の理念に基づくJSLカリキュラム

 1 JSLカリキュラム開発の基本構想:文部科学省では、すごく長いんですがこういう記述があります。

 学習内容の理解を促すための日本語の工夫
 JSLカリキュラムでは、子どもたちの日本語の力と認知発達を切り離さずにとらえることを目指している。たとえば、学年相当の授業内容が理解できない場合、授業内容のレベルはそのままにして、子どもたちが理解しやすい日本語を使うことで学習内容の理解を促進できる。子どもたちが学年相当の学習に参加したり、学習内容を理解できるようにしたりするには、定型的な日本語表現ではなく、子どもたちが理解しやすい日本語表現のバリエーションを考慮していく必要がある。

 まず「切り離さず」という言葉が出てきてます。それから…

日常生活では流暢に日本語を操っている子どもたちも、いったん、学校の授業に参加するとその授業内容が理解できないことが多い。ここに、単に日常的な会話の力ではなく、学習に参加するための力、たとえば、違いを見つける力、関連づけて見る力などの「学ぶ力」の育成が大きな課題になってきたのである。しかも、こうした「学ぶ力」を基礎にして、各教科の授業に日本語で参加できる力を育成することが重要な課題になっている。

 そして「学ぶ力」も出てきてます。
 選択肢3は「切り離さず」も「学ぶ力」もありますので、答えは3です。

 

問3 「不就学の外国人児童生徒」の実態把握の現状

 外国人の子どもの不就学実態調査の結果について:文部科学省によると、この調査の実施地域は1県11市となっており、一部地域の調査にとどまっています。
 したがって答えは3です。

 

問4 「初等中等教育における国際教育推進検討会」の提言内容

 1.学校教育活動における国際教育の充実:文部科学省にはこう書かれてます。

今後とも、日本語指導の内容充実や指導方法を改善するため、日本語指導等に対応する教員の配置、教員に対する実践的研修の実施、JSLカリキュラムの普及などを通じ、外国人児童生徒の日本語能力の向上や学校生活への適応を着実に図っていくことが必要である。あわせて、母語を活用した教育支援が、日本語指導・適応指導の両面で効果的なことから、母語が理解できる人材を指導協力者や教育相談員等学校支援スタッフに登用するなど、受入体制の充実を図ることが求められる。

 母語が分かる人を使ったほうがいいですよっていう提言。
 したがって答えは2です。

 この検討会や会議の提言を出題してくるのってあまりにも対策むずすぎませんか。

 

問5 「外国人学校」修了者に対する、大学入学資格

 大学入学資格について:文部科学省では大学入学資格について13の条件が挙げられています。そのうちいずれかに該当すれば大学入学資格が得られます。その6つ目にこう書かれてます。

我が国において、外国の高等学校相当として指定した外国人学校(我が国において、高等学校相当として指定した外国人学校一覧)を修了した者

 したがって答えは4です。

 





2020年9月23日平成23年度, 日本語教育能力検定試験 解説