平成23年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ 問題5解説

2021年4月7日平成23年度, 日本語教育能力検定試験 解説

問1 学習観、教育観のパラダイム・シフト

 教師が主体となる知識伝達型の教育から、今では学習者主体の活動参加型に変わってきています。活動参加型の授業では、ピア・ラーニングやグループワークなどを多用します。

 したがって答えは4です。

 

問2 学習者同士がお互いに支援する形で学び合う手法

 問1でも述べたように、今では活動参加型の授業が主流となっています。活動参加型の授業では学習者が中心となるため、学習者間の交流が増え、お互いに助け合って課題をこなしていくことが求められます。この教育観では、学習者同士がお互いを学習の人的リソースとして利用し、効率的な学びを得られるようにしようとする考えが根底にあります。

 したがって答えは4です。

 

問3 ピア・ラーニング

 20名で同時に話し合いをすると、各学習者の発話の機会が減ってしまいます。4名ずつに分けて話し合いをさせたのは、発話の機会を増やし、全ての意見が尊重されやすくするためです。

 したがって答えは4です。

 

問4 学習者オートノミー

 1 学習者オートノミー(自律学習)
 学習者が自分の学習を自ら管理して進めていく学習方法のことです。

 2 学習者エンパワーメント
 …

 3 セルフ・アクセス
 自律学習において、学習者が必要なリソースで自らアクセスすることです。

 4 グループ・ダイナミクス
 集団において、人の行動や思考や集団から影響を受け、また集団に対しても影響を与えるという特性のこと。

 自ら学びを構築するとありますので、自律学習ですね。
 したがって答えは1です。

 

問5 学習者が自ら学びを構築していくこと

 ここで学習ストラテジーという語が出てきてます。これは学習する際に用いるストラテジーのことです。(そのまま…) 以下の6つに分けられます。

直接 記憶 記憶するために用いる暗記、暗唱、復習、動作などの記憶術。新しい知識を蓄え、蓄えた知識の想起を支えるもの。
認知 記憶した情報の操作や変換に用いるストラテジー。リハーサルしたり、既知の要素を組み合わせて長い連鎖を作ったり、分析・推論するなど。または、より理解を深めたりアウトプットするためにメモ、要約、線引き、色分けなどをして知識を構造化するなど。
補償 外国語を理解したり発話したりする時に、足りない知識を補うために用いるストラテジー。知識が十分でなくても推測やジェスチャーなどによって限界を越え、話したり書いたりできるようになる。
間接 メタ認知 学習者が自らの学習を管理するために用いるストラテジー。自分の認知を自分でコントロールし、自ら学習の司令塔となって学習過程を調整したり、自分自身をモニターする。
情意 学習者が学習者自身の感情、態度、動機などの情意的側面をコントロールし、否定的な感情を克服するためのストラテジー。自分を勇気づけたり、音楽を聴いてリラックスしたりするなど。
社会的 学習に他者が関わることによって学習を促進させるストラテジー。質問したり、明確化を求めたり、協力したりするなど。

 1 メタ認知ストラテジーの記述
 2 自分の信念(ビリーフ)が正しいかどうかは分かりませんので、他人の意見を尊重したほうがいい場合もあります。自ら学びを構築していくためには、柔軟な姿勢であるほうが良いです。
 3 メタ認知ストラテジーの記述
 4 情意ストラテジーの記述

 学習ストラテジーから見ると、自分のビリーフを信じ込むのは学習に必ずしもいい影響を与えるとは限りません。
 したがって答えは2です。

 





2021年4月7日平成23年度, 日本語教育能力検定試験 解説