平成30年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅲ 問題7解説

問1 教材

 この問題をやる前に、ジグソー・リーディングが何か分かんないといけません。これは各自がそれぞれ異なった文章を読み、自分が読んだ情報を持ち寄って、情報の断片から全体を作り上げ共有することで読解力を強化するグループでの読解活動です。

 1 ジグソー・リーディングの教材として適切です。
 2 ジグソー・リーディングの教材として適切です。
 3 ジグソー・リーディングの教材として適切です。
 4 不適切です。広く知られている物語はストーリーの順番も学習者に知られています。

 したがって答えは4です。

 

問2 宣言的知識

 長期記憶に貯蔵されている記憶は、言語化できる宣言的知識と、言語化できない(しにくい)非宣言的知識に分けられる。
 宣言的知識はさらにエピソード記憶と意味記憶に分けられる。

宣言的記憶
陳述記憶
顕在記憶
エピソード記憶
(episodic memorry)
個人的な経験や思い出などの一連の出来事に関する記憶。いつ、どこで、誰と、何をしたかなど。
意味記憶
(semantic memory)
一般的な知識・情報に関する記憶。事実や概念など。
非宣言的記憶
非陳述記憶
潜在記憶
手続き記憶
(procedual memory)
運動や使い方などの身体で覚えた記憶。自転車の乗り方など。
プライミング
(priming)
あらかじめ提示された事柄(プライム)によって活性化した記憶。

 学習者Xは「ファジー」の意味が分からず、学習者Yに尋ねています。「ファジー」という言葉の意味は「曖昧」と説明できているように、これは宣言的知識です。
 したがって答えは2です。

 参考:多重貯蔵モデルとワーキングメモリ、記憶についてまとめ!

 

問3 異なるパートを読んだ人が互いに話し合う

 1 全員で同じパートを読むと、ジグソー・リーディングの意味がありません。
 2 それぞれが全てのパートに目を通すと、ジグソー・リーディングの意味がありません。
 3 正しいです。ジグソー系のやつはインフォメーション・ギャップがあるのでお互いのやり取りも生まれます。
 4 グループの代表者が並び替えるのではなく、グループで話し合ってストーリーの順番を考えます。

 したがって答えは3です。

 

問4 発表

 1 正しいです。
 2 情報を正確に伝えたり、強調するためにもプロミネンスは必要です。
 3 ジグソー・リーディングは流暢さを高めるためにしているわけではなく、できるだけ速く話す必要もありません。意思疎通が重要。
 4 用意した原稿の通りに発表するのではなく、逐次産出された発話が望ましいです。

 したがって答えは1です。

 

問5 ジグソー・リーディングを行うねらい

 1 正しいです。
 2 ジグソー・リーディングでは、グループ間で競ったり、速く正確に読む力を身につけるために行うわけではありません。
 3 正しいです。
 4 正しいです。

 したがって答えは2です。

 





2020年9月28日平成30年度, 日本語教育能力検定試験 解説