平成30年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅱ 問題2解説

拍の長さ 日本語では、平仮名1文字が1拍に相当します。ただし拗音は直前の音に結び付いて1拍となります。
プロミネンス 発話の中の特定の部分を他の部分よりも強調して言うことです。
アクセントの
下がり目
アクセントとは、個々の語について、習慣的に決まっている発音の相対的な高さや強さのことです。日本語は高低アクセントで、核(下がり目)のない平板式と、核のある起伏式に分けられます。
イントネーション 抑揚のことです。疑問文の「~か?⤴」は上昇調、「そうですか⤵」の「か」は下降調です。

 

1番

 誰に会いたいか聞いているので「家族」を強調すべきですが、「会いたい」を強調して言っています。プロミネンスの誤りです。また、「会いったい」と不要な促音があるため、拍の長さが変わっています。
 したがって答えはbです。

 

2番

 「疲れちゃたんです」と、促音が欠落して拍の長さが変わっています。また、「れ」の後にアクセントの下がり目が来るべきですが、「た」の後になっています。
 したがって答えはdです。

 

3番

 「明日」を強調すべきですが、「行こうよ」を強調しています。プロミネンスの誤りです。
 したがって答えはbです。

 

4番

 「うさぎがいます」を「低高高低低高高」で発音していますが、本来は「低高高高低高高」です。アクセントの下がり目に問題があります。
 したがって答えはbです。

 

5番

 「すごく」を強調すべきですが、「大変」を強調しています。プロミネンスの誤りです。また、「大変でした」は「低高高高高低低」と発音すべきですが、「低高高高低低低」となっています。アクセントの下がり目に問題があります。
 したがって答えはcです。

 

6番

 「送ってくれました」のアクセントに問題があります。また、文末のイントネーションが上昇調になっています。
 したがって答えはdです。




2022年9月22日平成30年度, 日本語教育能力検定試験