【N1文法】~を控えて/~を~に控えて/~が~に控えて

説明

接続

 名詞+を控えて
 名詞+を+名詞+に控えて
 名詞+が+名詞+に控えて
 

意味

 ①面临…/…即将来临之际
 ②靠/背靠/靠近
 

解説

 意味が2つあります。

 ①「NをNに控えて/NがNに控えて」において、前項には物事、後項には時間を表す名詞が接続するときは、その物事が発生する前であることを表します。「Nを控えて」のように、後項は省略されることもあります。時間的な緊迫感と物事に対する緊張感を表せます。
  物事が発生するまでの時間の長短に関わらず、話し手自身が切迫感が感じていれば、明日でも来週でも1か月後、1年後でも使うことができます。

 ②「NをNに控えて/NがNに控えて」において、前項には人や物、後項には場所を表す名詞が接続するときは、それが位置的に近くにあることや、すぐ後ろにあることを表します。
 

例文

 (1) 来週末本番を控え、今日は夜通し練習だ。
     (下周末即将正式演出,今天要彻夜练习。)
 (2) 新店舗の開店を控え、店内は準備で慌ただしい。
     (临近新店铺的开张,店内因为准备很慌张。)
 (3) 卒業を控えた四年生たちは論文執筆に忙しい。
     (即将毕业的四年级学生们忙于写论文)
 (4) 夏休み一か月後に控え、待ちきれない気持ちが抑えられない。
     (一个月后就要放暑假了,我等不及了。)
 (5) Jリーグ開幕を控え、今季の順位予想をしてみる。
     (临近J联赛开幕,试着做本季的排位预测。)
 (6) 卒業1年後に控えているが、まだ将来の夢も分からないままだ。
     (一年后就要毕业了,但是将来的梦想还不是很清晰。)
 (7) 今相手にした選手よりも強い選手に控えている。
     (下一位选手比刚才的对手更强。)
 (8) この温泉旅館は後ろを控えた自然豊かな場所にある。
     (这家温泉旅馆位于后面靠山的自然资源丰富的地方)

 

備考

 似ている文法「~を前にして/~を目前にして
 「~を控えて」よりも「~を前にして/~を目前にして」のほうが時間的な切迫感があります。

 「~を控えて」は時間的な余裕があり、明日かもしれないし、来週かも、1か月後かもしれません。
 「~を前にして/~を目前にして」は余裕がなく、まもなく始まる感じがします。

①「会議での発表を控えて、手足が震えてきた。」
②「会議での発表を前にして、手足が震えてきた。」

 時間が接近している緊迫感をより強調したいのであれば「~を前にして/~を目前にして」を使うほうがいいです。




2021年4月7日N1文法, 日本語の文法