平成27年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅲ 問題2解説

問1 「なければならない」と「べき」

 1 「なければいけない」も「べき」も、規則や常識などに基づいて必要であることを表します。
 2 「なければいけない」は意志動詞にも無意志動詞にも接続できますが、「べき」は意志動詞にしか接続できません。
 3 正しいです。
 4 「なければならない」は否定形がなく、「べき」は否定形「べきではない」があります。

 したがって答えは3です。

 参考:【N3文法】~なければならない/なくてはならない/ないといけない/ねばならぬ
 参考:【N3文法】~べき/べきだ/べきではない

 

問2 東京に来たら私の家に来たほうがいいです

 1 正しいです。
 2 「ほうがいい」が表す対象の動作には、話し手の肯定的な評価が含まれます。
 3 目上から目下、目下から目上、どちらも使うことができます。
 4 「東京に来たら、◯◯に遊びに行ったほうが良い」と、条件文でも使用できます。

 したがって答えは1です。

 参考:【N3文法】~ほうがいい



問3 過去形のときの意味

 「べき」「ほうがいい」の過去形は「べきだった」「ほうがよかった」です。過去形ではいずれも、話し手の物事が発生しなかったことに対する後悔を表せます。

 したがって答えは2です。

 参考:【N3文法】~べきだった/べきではなかった
 参考:【N3文法】~ほうがよかった

 

問4 モダリティ形式

 1 勧め 「~たらいい」
 2 不必要 「~までもない」
 3 必要・義務 「~ざるをえない」
 4 意志 「~つもり」

 したがって答えは4です。

 

問5 「なければならない」と「なければいけない」

 1 「なければならないです」「なければいけないです」と、どちらも丁寧体にできます。
 2 「なきゃならない」より「なきゃいけない」のほうがよく使われます。
 3 正しいです。
 4 「なければならない」は書き言葉的で、「なければいけない」は話し言葉的です。

 したがって答えは3です。

 




2022年9月23日平成27年度, 日本語教育能力検定試験