日本語教師のお仕事

 土曜日の夕方は1年生との会話。毎週定期的に行っている計画です。今日は久しぶりに爆笑させてもらいました!不謹慎な話題ではあったんですが、言葉の違いというのは面白いですね~

 今日は、学生の高校時代のことについて教えてもらいました。中国の高校時代というのは、本当に過酷な環境だと思います。話を聞くと、日本とはうってかわって、まるで地獄のような印象。今日聞いた話によると、1クラス80人程度で、30クラスもあるようです。しかもこれで1学年。毎週何度も試験があり、その都度1位からビリまで名前が公開され、皆は常に緊張している状態。

 そんな中、自殺もする人もいると教えてもらいました。日本ほどではありませんが、去年、ここ廊坊でも高校生(?)が2名自殺したそうです。日本ではもっぱらいじめが原因の自殺が多いと思われますが、中国の場合は学力の競争による精神的な負荷が主因なのかもしれません。そこから発展した自殺の話は大変不謹慎でしたが、本当に面白い内容でした。

 「どうやって自殺する?」
 私が聞いて、彼女達は紙に書いた言葉。

 跳楼(tiao4 lou2) 飛び降り自殺
 跳河(tiao4 he2) 入水自殺
 吃药(chi1 yao4) 服薬自殺
 割腕(ge1 wan4) リストカット
 上吊(shang4 diao4) 首吊り自殺

 書いたのは中国語だけです。しかし、日本人なら漢字を見るだけでどんな自殺なのか一瞬で分かることでしょう。続けて日本語訳をその横に書きました。

 特に「割腕」という表現はなかなか面白いと思います。
 日本語で「割る」というと、一般的に、何やら硬いものに瞬間的に大きな負荷をかけ、壊すようなイメージが沸きます。例えば食器や瓦など。また、「腕」とは肘と肩の間にある部分のことを指しますね。ところが中国語では、これでリストカットを意味します。「腕」は手首を指し、「割」とは「切る・斬る」のようです。また、学生は中国語に準じて「薬を食べる」と表現するところ、日本語では「薬を飲む」と言います。こういったフリートークでは、日本語・中国語のわずかな違いがよく浮き彫りになるため、いい勉強になります。
 
 また、その後私と会話した2人の会話能力には驚かされました。
  L「先生、どこに行きたいですか? 私は運動場に行きたい」
  M「えーー 運動場!? 遠いです。私は行きたくない」
  私「私も行きたくないなあ。Lさん、1人で行けば?」
 何気ない会話に見えますが、このあとLさん、Mさんは間髪いれず私の冗談に反応して、
  M「先生! 面白い!」
  L「面白くない! 先生、悪い人!」
 と返してくれたのです。「悪い人」は、私と彼女達の間だけでよく使うフレーズです。これもまた冗談。冗談を冗談で返すことをさらっとやってのけてくれて、今日は本当に感動しました。1年生後期でこんなやり取りができるなら、この先が本当に楽しみ。

 さて、最近学生から「先生、毎日忙しいですね」と言われることが多くなってきました。確かに、休みという休みは全くありません。しかし何もしないで部屋にいると、何やら落ち着かない気分になります。疲れているだろうと思われて、私に連絡して来なくなったらそれが一番困ります。ですから毎回ちゃんと言うことがあります。
 「学生と話しているときが一番楽しい。だから気にしないで。私はみんなのために頑張るから、みんなも頑張って」
 いい返事と笑顔でした。

 また、「みんな先生のことが大好き」と言われることは本当に慣れません。多いとはいえませんが、少ないとも言えません。こんなストレートな表現は日本人なら躊躇するところですが、中国語の表現では至極当然なのでしょう。その発言態度には一切の躊躇がなく、目を疑うほど自然です。直接言われると私も反応に困るわけですが、「嬉しい」と私も素直に答えるようにしてます。仮に冗談や社交辞令的なものだとしても本当に嬉しいですね。

 自分の時間が無くなっても、やはり学生が一番大切です。この仕事を始めてから全く変わらない優先順位。夏休みまであと1ヶ月ちょっととなりました。残りの時間で、学生に何をしてあげられるだろうか・・・。

中国での生活

 私の大学では、現在昼休みが2時間半もあります。12時に授業が終わり、次の授業の開始は2時半。この間、多くの学生はどうやら昼寝をしている様子。みんな昼ご飯を食べ終わったであろう1時頃に学内を歩くと、明らかに人が少ない!と感じます。

 というわけで、多くの中国人には昼寝をする習慣があります。私は昼寝の習慣はないので、始めのうちは全く寝なかったのですが、最近はこの学生の習慣に影響されて、私も頻繁に寝るようになりました。

 この習慣は本当に素晴らしいですね~!
 しかし、絶対日本ではできない芸当。なぜなら日本の昼休みはせいぜい1時間。学校も会社もそうです。ご飯を食べたら、寝る間もなく1時間経っていることでしょう。

 中国の会社もそのようです。
 私が日本の会社について説明したとき「日本の会社の昼休みは1時間?」と質問されたことがありました。会社も2時間昼休みがあるなら良いですねえ。ご飯もゆっくり食べられて、寝ることもできて、ちょっと遊びにいくことだってできるかもしれません。なんせ一部の大企業を除く中国の会社ではスーツの着用義務はないわけですから・・・ どこに行ったってバレません。素晴らしい!

 それだけではありません。
 よく昼ご飯を外のお店で食べると、お昼なのにお酒を飲んでる人が多く見られます! 啤酒(ビール)という言葉が聞こえてくると、「は!? まだ昼だぞ!?」と驚いたものです。 日本の会社員ならまずありえないでしょう。なぜなら午後の仕事に確実に影響するからです。
 なぜ飲んでいるのか質問することはできませんでしたが、代わりに学生に聞いたところ、社長や上司から飲めと言われたら喜んで飲むので昼かどうかは関係がなく、仮に仕事に影響が出たとしても、楽しかったならそれでいい、というような解答でした。寛容すぎて、太っ腹な社長ですね。

 良い塩梅で脱力した感じが本当に好きです。少なくとも日本の会社より緊張感が少なく自由です。

日本語教師のお仕事

 今日は1年生による、日本語の映画やドラマ、アニメのアフレコ大会がありました。
 みんな一生懸命練習してきたようで、中には20分近く映像のアフレコを行った組もあり、感心するばかりです。

 ドラマやアニメで使われる本物の日本語を使いこなすのは簡単ではありません。ですから再生倍速を下げたりして調整していたようですが、それでもやはり難しいものは難しいのでしょう。彼女達は映像に必死に食い下がって、遅れまいと頑張っていました。

 各組、創意工夫を凝らしていましたが、最も驚いたのは、台詞を感情的に読む”女優タイプ”のとある学生。彼女がアフレコするたびに、会場から歓声が上がってましたね。また、発音に寸分の狂いもない学生もいて、今日は彼女達の成長を垣間見ることができました!

 さて、こういったイベントはわりと頻繁にあるわけですが、日本語に関係があるというのに、私に全く連絡が入らない!私は積極的に参加したいと思ってます!でも、あまりにも連絡してくれないと”来なくてもいい”と言われてる気がして・・・。しまいには、勝手に行くと迷惑なんじゃないかなくらいまで考えてしまう、私の悪い癖でしょうか。ホント、寂しいですね・・・。