「教える」と「教わる」の違い

2019年2月17日日本語の違い

「教える」と「教わる」の違い

 「教える」は「AはBにXを教える」の形のとき、AからBに教えています。
 「教わる」は「AはBにXを教わる」の形のとき、BからAに教えています。

 つまり構文が異なります。

 

授受動詞の主語と物の移動の関係

 「あげる」「くれる」「もらう」などの授受動詞は動詞によって主語が変わってきます。
 「あげる」「くれる」の物の移動は主語から二格です。

  (1) 私は彼に日本語を教えてあげた。 (私→彼)
  (2) 彼は私に日本語を教えてくれた。 (彼→私)

 一方、「もらう」の物の移動はニ格から主語です。

  (3) 私は彼に日本語を教えてもらった。(私←彼)

 このほか、「貸す」「借りる」「教える」「教わる」なども授受動詞と同じ構文を取ります。そのうち「貸す」「教える」は、「あげる」「くれる」と同じく主語からニ格へと物が移動する構文です。

  (4) 私は彼にお金をあげた。 (私→彼)
  (5) 私は彼にお金を貸した。 (私→彼)
  (6) 私は彼に積分を教えた。 (私→彼)

 「借りる」「教わる」は、「もらう」と同じくニ格から主語へと物が移動する構文です。

  (7) 私は彼にお金をもらった。 (私←彼)
  (8) 私は彼にお金を借りた。  (私←彼)
  (9) 私は彼に積分を教わった。 (私←彼)

 

授受動詞は同じ動作を複数の言い方で表現できる

 授受動詞は主語によって動詞が代わり、動詞によって主語が変わる性質があります。これによって一つの物の移動を視点を変えて表現でき、与え手と受け手の感情を表現することができます。これが授受動詞の持つ恩恵表現です。
 例えばAさんからBさんへ日本語を教えたとき、いくつかの言い方ができます。

  (10) AはBに日本語を教えた。 (A→B)
  (11) AはBに日本語を教えてあげた。 (A→B)
  (12) BはAに日本語を教わった。 (B←A)
  (13) BはAに日本語を教えてもらった。 (B←A)
  (14) BはAに日本語を習った。 (B←A)

 これらの行為の移動は全て同じく、A→Bです。

 まとめると…

 「AはBに教える」はA→B
 「AはBに教わる」はA←B
 「教わる」は、「習う」「教えてもらう」と同じで言い換えることができます。

 授受動詞関連の文法は少々複雑なので注意してくださいね。

2019年2月17日日本語の違い