教師としてのセルフコンサルティング②

日本語教師のお仕事

 この間の内容でコメントやらメールやら予想外の大きな反響がありました。いろんな話を頂きましてありがとうございます。
 今回はまだ書いていない他の先生からのアドバイスを全て書こうと思います。その上でまた何か意見等ありましたらコメントの方からお願いします。


 
 前回も書きましたがもう一度。

 私がこれまで3年半行ってきた夜の会話はクラス全体の底上げには役に立ってきたが、成績上位者の能力をさらに高められたかというとあまり成果がなく、その結果スピーチなどの対外的なコンテストで上位に食い込むことができなかった。今までは平等・公正でやってきたが、この方法で達成されるのは単なる底上げであって、この3年半優秀な学生を事実上蔑ろにしてきたのではないだろうか。そしてこれから優秀な学生のためだけに何かできることがあるのではないか。

 ここから発生した問題は2つです。

  ・学生の会話力をもっと高めるために、私ができることは何か。
  ・学生に対する平等についてどう思うか。

 これは3人の先生方に相談しました。それぞれ様々な意見がありましたが、話の内容は同じベクトルを向いていました。

 
 1.厳しすぎるのは良くない。
 そのうち2人は日本語科の中でも最も厳しいと言われている先生で、学生が間違えたら厳しく怒るタイプです。この習慣が蓄積すると、私との会話の中でも間違えまいとして極端に慎重に恐る恐る言葉を選んで発話するようになってしまい、円滑なコミュニケーションが取れなくなる傾向があります。結果的に会話が伸びにくくなります。
 その先生方はこのような現象が起きていることに気付いて、やはり自分は厳しすぎたのかなと私に打ち明けてくれました。来学期以降はもう少し厳しすぎないように改めると、そのようなニュアンスで話をしていました。

 一方もう1人の先生はこの日本語科を立ち上げた重鎮で、常に学生と友達の関係を築くべきだという考え方を持った方です。まもなく定年であるにも関わらず学生との関係は恐ろしいほど良いです。見ていて、あのような関係を築けたら確かに会話力も間違いなく伸びるだろうなと感じています。その先生は、私はもっと学生との距離を縮めるべきだと言いました。もし会話能力を高めたければそれが最善だという判断です。

 2.平等とは形式的なもの。
 学生に対して平等かどうかは教育の場で重要なことです。しかしそれはあくまで形式的なものだとアドバイスされました。授業中などでは平等に接するのは当然ですが、授業外で平等に接することは非常に難しい。例えば学生の中には外教と話したがる学生と話したがらない学生がいますので、そういう意味からよく接触する学生と仲が良くなるのは至極当然のこと。この2種類の学生の間で態度や対応が異なるのはやむを得ない。
 私が毎週行っている夜の会話は予約制。これは構造上機会的な平等を与えていると言えますので、あとは学生の意欲次第。

 3.友達のような関係を目指す。
 友達のような関係とは、その先生によると喧嘩ができる程度です。同時に先生でもあるのですが、しかしその割合が少なくとも友達よりも低い状態。友達8:2先生とか、友達9:1先生くらいが理想的だそうです。
 そのためには「そうだね」が多発するような話題で会話していてはだめなので、意識的に意見が衝突するような話題へと持っていったり、あるいは学生に合わせて興味を持っているドラマ、アニメなどを見るように心がける。

 4.中国の学生は友達みたいな関係を好む。
 学生は親しい関係のほうが良いとこぞっていいます。日本ではまず考えられないことです。ですから私もこの親しい関係にはあまり馴染めないですし、日本人外教としてこの関係を築くべきかどうかは疑問ではあります。
 しかしながら他の先生方がどんどんその関係を築いていく中で、私だけ距離を取っているとおかしい。入乡随俗の元、中国の文化に合わせるべきなのは自分なのではないかと思っています。これは平等ではないと言えますが、誰がどの先生と仲良くなるのかは学生の機会にかかっているわけですし、その点に関して中国の学生は不平等を感じているふしはありません。

 
 すっごい長くなりました。
 中国の日本語教師って難しいです。

日本語教師のお仕事

Posted by そうじ