【第7課】水を100元で売る方法

2年生後期会話

 第7回目のテーマは「水を100元で売る方法」です。

 前回のNASAゲームのような内容を少し意識しました。
 ディベートまではいかない程度の対立構造が見込めそうで、かつ柔軟な発想力も問えるようなテーマです。
 今後は対立構造と定義付けに注意してテーマを考えたいと思います。

 まずはペットボトル1本取り出して説明。
 中国では一般的に500ml1本で1元(約17円)で販売されています。これをどうにかして100元(1700円)で売りたい。

 ここではそれだけ伝えて自由に一人ひとり考えてもらいました。
 5分くらい。

 まずは一人ひとりの意見発表。
  ・神様にお供えした水
  ・病気が治る水
  ・水を100元で買ったら、500元分の商品券上げる
  ・有名人が飲んだ水
  ・容器を水晶で作る
  ・不老不死になる水
  ・綺麗な包装をして競売にかける
  ・金箔入りの水
  ・中身も容器も変わらず砂漠で売る
  ・肌に良い水
  ・インフレ
  ・体が強くなる水

 一通り意見が出たところで整理します。
 犯罪になりそうなものは禁止実現不可能なものは禁止です。
 例えば病気が治るとか、不老不死になるとかは食品表示等の問題に触れますからダメです。

 ここである男の子が「インフレ」と一言言いました。たぶん説明が難しかったのかもしれません。
 推測するに、市場に出回っている水の供給量を減らして価格を上げるとか、あるいはハイパーインフレか何かにして100元にしようってことなのか…。 発想がぶっ飛んでて天才です。

 ここからグループで一つの意見にまとめてもらいます。
 休み時間もかねて考える時間を20分与えました。

 各グループの回答です。

 Aグループ
  容器は純粋な水晶から作られ、コレクションの価値がある。
  この水は中に豊富なミネラル、ビタミン、たんぱく質、炭水化物がある。
  この水を買った後は無限の杯を入れることができます。
  世界限定1000本です。買いたい人は早くしなければいけません。

  容器は水晶で、中身はもう水ではありません。3行目の意味は「1本買ったら2本目からは無料で提供」という意味。限定商品にすることは消費者を惹き付ける一つのマーケティング手法ですね。
  考え得る装飾をし尽くした水になっています。ちなみに1000本限定は嘘だそうです。

 Bグループ
  まず良い包装があります。そしてチャリティーのために競売をし、その次にこの水は希望を象徴することを強調します。
  水を売る金は公益を作ります。もうそれから人々の虚栄心と偽善心を利用します。
  最後に一人で会場で人々の競売を誘います。

  このグループはAグループとは違い水自体に何かするわけではなく、水をブランド化しようとしています。
  手始めにチャリティーという名目で競売にかけ、飲む目的以外の価値を付加。利益はボランティアや募金などに使うことで多くの人の購入を促します。
  ある程度のところまで行くと人々は虚栄心や偽善心が生まれてくるので、そうなればこの水は黙っても売れるようになるだろうという考え方。
  なかなか老獪です。

 Cグループ
  有名なデザイナーが作った限定のもの。金持ちへの売り物。
  普通の水ではなく、自然の水から集めたもの。

  富裕層にターゲットを絞っているのは悪くないかも。

 Dグループ
  世界一の高い山から取った水。伝説によると神様がこの水をよく飲んでいるそう。
  水は甘くて高い栄養価がある。非常に珍しい。少ないほど高価になる。
  世界にこの一本だけ。

 
 このようなテーマであれば質問が多く飛び交うようになりました。
 世界一高い山から取ってくるためのコストは高いから採算が取れないのではないかという質問に対しては、とにかく100元で売ればいいのだから利益は考える必要がないなど。

 この辺りは私の定義付けが不足していた部分ではありますが、ちゃんとしたディスカッションができていたように思います。

 次同じ授業を行うときはちゃんと定義を決めておくことにします。
 1.犯罪になりえるものは禁止
 2.実現可能なこと
 3.利益をあげること

 以上、第7回目でした。

2年生後期会話

Posted by そうじ