【第41回】「うち」と「いえ」の違い

日本語コラム

 「家」は「うち」と「いえ」の2つの読み方があります。
 「うち」はそのまま平仮名で書かれることが多く、通常漢字で「家」を書けば多くの場合「いえ」と読みます。

 読み方によって意味が変わるので注意しましょう。

 

家(うち)

 うちは心理的な意味合いで使います。
 私の家族/私の家庭/私の家などの意味を持ち、英語のhomeやfamilyに相当。
 必ず「私の」の意味が含まれるので、他人に対して「うち」は使えません

  ◯ 私のうちには大きな庭があるよ
  ✕ 君のうちには大きな庭があるの?

 口語寄りの言葉なのでお堅い文章では使わない。

 

家(いえ)

 いえは主に建物としての家を指し物理的な意味合いで使います。これは英語のhouseに相当します。
 こちらは「私の」という意味はありませんから、自分の家でも他人の家でも使うことができます。

  ◯ 私のいえには大きな池があるよ
  ◯ 君のいえには大きな池があるの?

 中立的表現なので口語でも書き言葉でもOK。

 

「うち」と「いえ」の違い

 上の画像の通り「いえ」は「うち」の一部分で、この2つは包含関係が成り立ちます。
 「いえ」は全て「うち」に言い換えることができますが、「うち」は全て「いえ」に言い換えられるとは限りません。

 どちらを使ってもいい場合は、ニュアンスによって使い分けします。
 「うち」は親近感のある言い方で、対象との距離が近い感じがします。
 一方「いえ」は中立的な表現です。自分に対して使うとやや他人行儀な感じがします。

  ◎ うちの猫は1歳になった。 (猫に親近感。)
  ◯ いえの猫は1歳になった。 (中立的。猫に対して無関心かも?)
  ◎ 今度うちに遊びに来てね。
  ◯ 今度いえに遊びにきてね。

 建物自体を指す場合は「うち」が使えないときもあります。
 
  ◯ うちをリフォームした。
  ◯ いえをリフォームした。
  ✕ 父はうちをリフォームする仕事をしている。
  ◯ 父はいえをリフォームする仕事をしている。

 

まとめ

 「うち」は万能! 自分の家庭、家族を表す。
 親近感を表したいときは積極的にこっちを使った方が印象が良い。
 ただし中立で話したいときは「いえ」を使うべきだし、他人の家に対しては使えない。

 「いえ」は用法にちょっと制限あり。
 建物自体を指したり他人に対して使うのならこっち。
 自分の家族を指す場合は距離が遠くなるので注意。

 

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Posted by そうじ