【第13課】日本の財政破綻の可能性

 今回は国の歳出・歳入構造について勉強します。
 大まかに言えば一般会計予算、国債発行額、対外債務、デフォルトについてです。
 2015年にデフォルト(債務不履行)したギリシャと比較して、日本の財政状況を学びます。

 また、今回は日本語学習者にも分かりやすくするために「国の借金」という言葉を用いています。
 厳密に言うと不適切な言葉ではありますが、今回は特別にイメージしやすくするためです。

 ➀国の終わり方
 まずは学生自身に考えてもらいます。
 国が終わる時はどんな時か。経済に限らず、あらゆる可能性を考えだして黒板に書いてもらいます。
 予想される答えとしては、

 ・赤字が続く
 ・自然災害
 ・戦争
 ・隕石…

 日本で言えば自然災害は大地震、津波、富士山の噴火などいろいろあります。
 ついでに首都機能移転計画についても話しました。

 ➁財布を例にとって解説
 国の終わり方のうち、経済に関係することに話を持っていきます。
 まず個人から。家計が赤字続きで金融機関からの借入も返済できない状況だと破産します。
 会社だと? 国だと? 

 人 …破産
 会社…倒産(破産)
 国 …財政破綻

 ➂日本の財布事情について
 用意した国の歳出・歳入構造.pptを使います。
 今年度の国家予算、国債発行額、世界で一番国債発行している国は?
 などなど順番に説明します。

 国債が分からない学生がいましたので、中国と日本を例にとって説明をしました。
 基本は人と銀行の間で行われる貸し借りと同じなので、これを関連させると分かりやすいと思います。

 ➃ギリシャ危機
 ↑で日本が2017年度に合計1000兆円を超える借金をしているということが分かりました。
 このあたりで日本は大丈夫?という空気が教室に漂います。
 ここで一つ問題を切り出します。
 「最近世界で財政破綻した国を知っていますか?

 2015年にデフォルトをしたギリシャです。
 知らない人もいるかと思いますので、ギリシャについても簡単に説明します。

 続いて、ギリシャの当時の財政状況について触れます。
 日本と同様多くの国債を発行しており、 対外債務のGDPに占める割合は1位の日本に次いで2位でした。
 ここで「IMF」と「デフォルト(債務不履行)」の説明です。

 ➄なぜ日本はデフォルトしない?
 日本もギリシャも対外債務のGDPに占める割合は世界トップです。
 ギリシャが財政破綻したということは、日本もするかもしれません。
 では、なぜ日本は今の今まで財政破綻しないのでしょう?
 これが今日一番問いたい問題となります。

 少し時間を与えて考えてもらいます。

 ➅日本国債は誰が買っている?
 日本国債のうち94%は日本国内の買い手によって買われています。
 残りの6%が海外です。

 またGDPに占める対外債務の割合は、2017年度日本は10.5%ほどです。
 (ちなみに中国は2016年6月時点で46.1%です。)
 これは世界の中でも極めて低いほうです。
 中には1000%を超える国もあり、これを見て分かるよう日本の海外への借金の割合はかなり少ないと言えます。

 ギリシャと日本は何が違うかと言うと自国通貨と外国の通貨の違いです。
 日本国債の返済は、相手が日本国内ならお金を刷って返せばいいだけです。
 これが日本がデフォルトしない理由ということになります。

 ➆インフレの危険は?
 刷って返すことは深刻なインフレを招くのではないかという学生からの質問がありました。
 マネーサプライ(通貨供給量)を見ますと、この一連の流れの中で影響を及ぼすような大きな変動はありません。

 ➇まとめ
 借金は多いですが、財政破綻をする可能性はほぼありません。
 ただ、この国債依存型の財政を改善するために税制改革などを行っていることをまとめとして終わります。

 
 学生は相変わらず興味津々で聞いてくれました。
 これは過去の授業の成果だと思います。
 しかしこの内容だと特に学生を巻き込んで授業をするという感じではなく、多くは私の一人語りとなってました。
 当初の方針とは違う教案になってしまったので、一部改善が必要かなと思ってます。

 来週はもうちょっとアクティブな授業をするよう工夫したいと思います。
 以上12回目の日本経済の授業でした。

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