【第19回】悪魔の書
日本語勉強するときには色んな教科書や参考書があります。
ほとんどは本になるくらいですから非の打ち所はないんですけど、中にはなんじゃこりゃっていうのものあります。
文法や単語が間違っているくらいなら可愛いもの。
内容さえ良ければ、その程度の間違いはこっそり訂正して本棚行きです。
しかしこの間、私はついに「悪魔の書」を発見してしまいました。
本当に酷い本です。
私の学生は実際この本を読みました。
そしたらたちまち自分の発音に自信を無くし、発話するのが怖くなったと言っていました。
自分は正しい発音ではないんだと思い込み、結局口数が減ったり、声が小さくなったり、悪い影響だらけです。
この本は日本語の発音について詳しく書かれた本です。
「日本人らしい発音・会話」を徹底的に学ぶことを目的としています。
文法や単語に全く問題はないんですが、しかし読んだ人の発話意欲を大幅に削ぐ副作用が認められます。
発音や会話が上手になりたいなら、まず発話自体を増やすことが重要じゃないんですか? 違いますか?
私は著者さんに言いたい。
日本人らしい発音って言いますけどね…
発話意欲を削いだらダメでしょ!!!
みなさんも教科書選びは気を付けてください。
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