【第9回】教師と学生は喧嘩できる?

 今日人づてに「ある学生が先生と喧嘩したみたいだ」という話を聞きました。
 教師によって教育方針も考え方も違いますので、学生がそれに合わないというのも決して分からない話ではありません。それが引き金になって何か意見が対立して喧嘩に発展したのかもしれませんが…

 しかしこの言葉、聞いた時何だか変だなと感じたのは私だけでしょうか?

 そもそも「喧嘩」が起きる関係とは、親しい間柄、もしくは同じ立場である必要があります。似た言葉に「口喧嘩になる」「口論になる」「言い争う」がありますが、これも同じです。

 学生と教師が喧嘩をするのは一般的には考えられません。なぜなら教育という場において教師の方が地位が高く、物事を教える立場だからです。そのような状況を正しく言い表すとすれば「教師の説教に学生が口答えした」です。

 ただし「喧嘩」とはしばしば理性が働いていない状態で争う様子のことを指しますので、教師側が感情的になっていたとすれば一応「喧嘩」と表現できるとは思いますが… それでも以上の理由で教師側から「学生と喧嘩した」と言う事はほぼありません。

 一方学生側が教師を蔑み下に見ているのなら「私は先生と喧嘩した」と言うことはできます。立場の違いはあっても、各々の認識によって表現することができます。

 このことから「私は先生と喧嘩した」と言う日本語は、少なくとも先生に対する軽蔑のニュアンスが含まれてることが分かりました。つまり「ある学生が先生と喧嘩したみたいだ」と伝聞形式で言ったとしても同様、先生に対して失礼な表現となります。

 長くなりましたが、まとめです。
 口答えしたかどうかに関わらず「ある学生は先生に叱られた」と言うべきでした。うっかり使うと失礼な表現になりかねませんので、使う際には注意が必要ですね。

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