【第2課】~しなければならない

 1年生「~なければなりません」の授業。義務や絶対必要といった意味で、主に法律や規則などに縛られた環境下、あるいは目上の者が下の者に対して使います。

 敬体ならたぶん「~なくてはなりません」「~なければいけません」「~ないといけません」の3つで、常体なら「~なければならない」「~なくてはならない」「~なければいけない」「~ないといけない」という具合に、本当に様々な言い方があります。いずれも意味は同じですが、書き言葉と口語の違いがあって、最も砕けた言い方は「~ないといけない」です。
 省略形で「~ないと」があります。また、音便化して「~なきゃ」「~なけりゃ」となります。

 混乱を回避するためにこれら全部を教える必要はないと思います。教科書では「~なければなりません」が中心ですから、これともう一つ、口語の「~ないといけない」を学ぶだけで十分かもしれません。

 ちなみに、「~なければなりません」は初級で学ぶ文法の中では群を抜いて舌が回らない日本語だと思いますので、まずは口慣らしから始めましょう。

 まず「なければなりません」と読んでみせて、一緒に発音してもらいます。数回繰り返してみます。みんな同時に発音するので正しく聞こえますが、場合によっては数人に言ってもらうといいかもしれません。徐々に早くしていったら盛り上がるかも。

 その後は接続。ない形の確認です。

 基本形 → 否定形 → ない形 → ~なければなりません
 書く → 書かない → 書か → 書かなければなりません
 食べる → 食べない → 食べ → 食べなければなりません
 する → しない → し → しなければなりません
 来る → 来ない → 来 → 来なければなりません

 基本形から順番に練習していくといいでしょう。
 滑舌の練習で「承る」のような字数の多い動詞を使って練習してみたりもしました。こちらは「うけたまわらなければなりません」となるので結構ウケましたね。正直日本人でも言う機会がない言葉で慣れてないし、私なんか綺麗に言えません。先生が噛んだりするとまた笑ってくれますからね。

 【練習1】
 教壇に一人学生を呼んで、あらかじめ用意しておいたお金を使ってシチュエーションを作ります。
 「Aさんは今お金がありません。だから、お腹がすいています。食べ物もありません。Aさんは先生にお願いします。”お金をください。” 私はAさんにお金を貸します。Aさんは何をしなければなりませんか?」
 こんな感じで十分伝わりました。答えは「お金を返さなければなりません。」

 【練習2】
 風邪を引きました。熱があります。何をしなければなりませんか?
 ・薬を飲まなければなりません
 ・お湯を飲まなければなりません
 ・休まなければなりません
 ・病院に行かなければなりません …

 【練習3】
 もうすぐ清明節の3連休。家に帰る人に挙手させて、帰る前に何か準備することはありますか? 何をしなければなりませんか? と聞きます。これはあんまり反応が良くなかったですね。別の練習内容を考えた方がいいかもしれません。
 ・切符を買わなければなりません
 ・荷物を整理しなければなりません
 ・計画しなければなりません …

 そしたら今日のテーマ。
 「大人は何をしなければなりませんか?」
 大人がするべき義務、大人とはどうあるべきかを問う問題です。いつものように一人ひとりに例文を考えてもらいました。最初は難しそうな顔をしていたんですが、いざ回答してもらうと上出来! 簡単すぎず、難しすぎず、いいテーマだったと思います。
 ・自分で決めなければなりません
 ・お金を稼がなければなりません
 ・仕事をしなければなりません
 ・結婚しなければなりません
 ・一生懸命働かなければなりません
 ・老人を扶養しなければなりません(養わなければなりません)
 ・家族を世話しなければなりません
 ・料理を作らなければなりません

 「結婚しなければなりません」というのはやや不適切な感じがしますね。でも学生も冗談半分で言ってるケースもありえますし、言った瞬間教室中「え~っ!」と反応しましたから、みんなも言わなくても分かってたと思います。こうやって意図的に違和感ある日本語をぶっこめる学生はまさにクラスの太陽ですよね。

 時間があれば「子供は何をしなければなりませんか?」と派生してもいいです。
 以上、今回は「~なければなりません」でした。

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