【第0課】3年前期会話の授業構成
この授業では、毎回1つのテーマで賛成派と反対派に分かれてディベートを行います。
2年後期会話の授業と基本は同じですが、先学期のテーマよりも難しいものを扱います。
テーマは前回の授業の最後に教えて、次の授業までの1週間で意見を考えてきてもらいます。
ディベートの授業の流れ
1.ディベートの準備
授業冒頭に机を移動させて、上の画像のように配置します。このように賛成派と反対派を対面させることで意見の対立構造を意識させ、ディベートが白熱しやすくなります。
そして賛成派/反対派の意見を黒板に書かせます。
2.ディベート1組目開始
クラスを賛成派/反対派の二分して、さらにそれぞれ二分します。授業の中でディベートは2回行い、まずはその内1組目から始めます。クラスの人数にもよりますが、最低3対3、多くても6対6が限度です。
まずは賛成派/反対派の意見をそれぞれ簡単に述べてもらったあと、賛成派から反対質問をさせます。その反対質問をきっかけとして20分討論します。20分後、次は反対派からの反対質問を20分。これで50分の授業となります。
3.休み時間で2組目の準備
10分の休憩時間で、2組目の意見を黒板に書かせます。
4.ディベート2組目開始
休み時間が終わったら2組目開始。1組目と同じ要領で進行します。
反対質問20分を2回行って40分、どんなに延長しても45分以内に終わらせます。
5.最後の5分で次回のテーマを
2組目のディベートが終わったら、次回の授業で取り扱うテーマを教えます。テーマの難しさによっては5分で説明しきれない場合があるので、その都度ディベートを早めに切り上げるなどして調整。
テーマを教えたら1分ほどその場で考えてもらい、すぐ賛成派/反対派に分かれて人数調整します。おおよそ半々になったら、さらにその中で組を分けます。次回はその意見と組でディベートをしてもらいます。
授業でディベートする際のポイント
ジャッジはしない
通常ディベートではジャッジがいるかと思いますが、授業ではジャッジしないことにしました。目的はディベートに勝つことではなく、自分の意見を伝えること、そして即興的な発話を身に付けることだからです。
1組目がディベートしている時に2組目は意見の準備をしていますが、一方2組目がディベートしている時は1組目は既に終わって暇な状態です。それが気になるというのであればジャッジさせる、司会進行をさせる等の役割を与えてもいいでしょう。
しかし40分のディベートすること自体が相当な労力が要るので、静かにさえしていれば多少の内職や携帯で遊ぶくらいは許容することにしました。
テーマは徐々に難しくしていく
最初は「生まれ変わったら男と女、どっちがいい?」等比較的簡単なテーマから入っていくべきです。クラスのレベルにもよりますが、徐々に難しくなっていくと抵抗なく受け入れてくれます。前回とあまり落差のないテーマ選びを心掛けることが重要です。
教師は見守って相槌を打つだけ
教師がすべきことは時間を告げることだけで、基本的には口出ししません。見守るだけです。何か分からない単語等あったらアシストしますが、必ず中立的な立場から相槌を打ちます。「うん」「なるほど」「良い質問だね」「そうだね」等、これがあるのと無いのでは雰囲気が全く異なります。
また、ディベートの内容をメモしている様子を見せるだけでも効果的です。学生は先生がちゃんと聞いていると分かれば、それだけで意欲的になります。
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