平成25年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅲ 問題6解説

問1 信頼性を高める方法

テストの妥当性 そのテストが測定しようとしている事柄を的確に測定しているか否かの度合いのこと。例えば、中級のテストに上級の問題が混じっていればテストの妥当性は低いと言える。
テストの信頼性 そのテストの結果が常に同様の結果を得られるかどうかの度合いのこと。例えば、連続して同じテストをした時に、その結果や受験者の順位などの変化が激しい場合は信頼性は低いと言える。
テストの客観性 採点者が変わっても採点結果が安定しているかどうかの度合いのこと。
テストの経済性 そのテストを実施するにあたって、時間や費用が経済的であるかどうかの度合いのこと。
テストの真正性 テストに使われている素材や場面などが、学習者の現実の言語使用状況をどれだけ反映しているかの度合いのこと。例えば、ロールプレイでレストランでの注文などの場面を採用した場合、実際の言語活動に近くなるので真正性が高いと言える。ディスカッション、ディベート、ロールプレイ、プロジェクトワークなどには必要な条件。

 偶然による正解が多ければ、そのテストを何度も行った場合、その結果にばらつきが出てしまいます。選択肢数を増やしたりすることで偶然による正解を少なくすることができ、テストの信頼性を高めることができます。
 したがって答えは2です。

 

問2 中級修了者のライティングの能力を測るテスト

 1 ライティングの能力を測るのに、文章を読む必要はありません。テストの妥当性が損なわれています。
   テストの妥当性とは、そのテストが測定しようとしている事柄を的確に測定しているか否かの度合いのことです。例えばN3の問題にN1レベルの問題が混じっていればテストの妥当性は低いと言えます。
 2 「~たことがあります」は初級後半あるいは中級前半で習いますので、簡単すぎます。
 3 適切です。
 4 スポーツをしたことがない人、あるいは嫌いな人にとって不利になりますので、適切なテーマとは言えません。

 したがって答えは3です。

 

問3 学習者に気を付けさせること

 1 相手のコメントは役に立つので、聞きながらメモしたほうがいいです。
 2 正しいです。褒めるほうから入ることで、活動を円滑に進められます。
 3 文法や語彙のミスは指摘してあげるべきです。
 4 円滑に進めるためには、直接的な言い方は避けたほうがいいです。

 したがって答えは2です。

 

問4 作文の評価シートの不備

 「面白い」は内容に関する評価で、「冗長」は内容の分量に関する評価です。<資料2>の一番右下には「内容が多すぎ」という評価項目がありますが、同時に「興味を失う」ともあります。「面白いが冗長」がこのシートでは評価することができなくなっています。つまり、「内容」のところに、分量と面白さの複数の基準があるのがこの評価シートの問題点といえます。

 したがって答えは4です。

 

問5 評価シートについて

 選択肢4のように、各評価に得点をつけて、その合計点だけを相手に伝えた場合、どこでどのように得点できたかが分からないため、良い点と悪い点が明確でなくなってしまいます。評価シートの使い方として誤りです。

 したがって答えは4です。

 





平成25年度, 日本語教育能力検定試験 解説