平成23年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ 問題10解説

問1 文化的気づき

 文化的気づき(cultural awareness)とは、自文化と他の文化の違いに対する気づきのことです。異なった文化を持つ人に接触したときは、その人を自分が持つ文化的尺度で判断しがちですが、自分自身がそのように判断していること自体に気付くためには、自分が持つ文化に対しての文化的気づきが必要となります。

 したがって答えは3です。

 

問2 シミュレーション・ゲーム

 1 ポートフォリオ
 ポートフォリオとは、学習記録のことです。教師なら自分の授業の記録などを指し、学習者なら自分の学習過程で書いたノートや作文、作品などを指します。

 2 スキャフォールディング
 子どもは突然何かできるようになるわけではなく、「できない」と「できる」の間には中間的な段階が存在するとヴィゴツキーは提唱しました。例えば自転車を乗りこなせるようになる過程において、周囲の大人がアドバイスをしたり、後ろを支えてもらったりします。このように子どもが他人からアドバイスやサポートを受けて何かできるようになっていく段階を最近接発達領域/発達の最近接領域(ZPD)と呼びます。
 また、できるようになるために第三者がする手助けのことをスキャフォールディングと呼びます。

 3 マイクロ・カウンセリング
 マイクロカウンセリングとは、カウンセリングの基本モデルで、コミュニケーションの形をひとつひとつ技法と命名し、目に見える形で習得できるようにした初心者向けの心理カウンセリング訓練プログラムです。

 4 シミュレーション・ゲーム
 異文化を体験するためのゲームです。エコトノス、アルバトロス、バーンガ、バファバファなどがあります。
 「平成28年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅲ 問題9解説 問3」でも出題されています。

 したがって答えは4です。

 

問3 文化一般的な内容と文化特異的な内容

 1 特定文化で起きる特異的な内容を学んでも、どの文化でも共通して起きる一般的な内容も理解できるわけではありません。
 2 逆です。特定文化で起きる特異的な内容は特別な教育が必要ですが、どの文化でも共通して起きる一般的な内容は経験から学べます。
 3 正しいです。どちらも学んでおくといいです。
 4 どの文化でも共通して起きる一般的な内容を学んでも、特定文化で起きる特異的な内容が推測できるようにはなりません。

 したがって答えは3です。

 

問4 ソーシャルサポート

 ソーシャルサポートとは、社会的関係の中でやりとりされる学習者への支援のこと。道具的サポート、情緒的サポート、情報的サポート、評価的サポートに分けられる。

 1 間違いです。いずれのサポートにも効果が期待できます。
 2 正しいです。
 3 正しいです。
 4 正しいです。

 したがって答えは1です。

 







平成23年度, 日本語教育能力検定試験 解説