平成30年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅲ 問題12解説

問1 東京式アクセント

 東京式アクセントとは、つまり日本語の標準語のことです。

 1 正しいです。
 2 平板型は、語の1拍目が低く、2拍目から高くなって以降下がりません。
 3 中高型は、語中で高い部分は1つしかありません。
 4 尾高型は、語の後の助詞や助動詞が高いものもあれば低いものもあります。例えば、「スイカが」の「が」は高く、「花が」の「が」は低くなっています。

 したがって答えは1です。

 参考:日本語(標準語)のアクセントの型

 

問2 東西方言境界線

 方言を文法によって区分する場合には、東日本方言と西日本方言に区分することが多いです。東日本と西日本では形式が異なります。

東日本 西日本
否定助動詞に「~ない」を用いる。 否定助動詞に「~ん」を用いる
断定助動詞に「~だ」を用いる。 断定助動詞に「~じゃ」を用いる。
居るは「いる」を用いる。 居るは「おる」を用いる。

 したがって答えは1です。

 参考:方言区画論 – Wikipedia

 

問3 周圏分布

 方言周圏論(周圏分布)
 方言の語や音などの要素が文化的中心地から同心円状に分布する場合、外側にあるより古い形から内側にあるより新しい形へ順次変化したと推定するもの。見方を変えると、一つの形は同心円の中心地から周辺に向かって伝播したとする。
 参考:方言周圏論 – Wikipedia

 したがって答えは4です。

 

問4 方言コンプレックス

 方言コンプレックスとは、自分の使う方言に対する劣等感のことです。

 したがって答えは2です。

 

問5 地域方言の指導

 1 共通語と形式が同じなのに意味用法が異なる方言は上級でではなく、早めに取り上げたほうがいいです。
 2 特定の地域方言を学ぶため、どの地域にも対応できる教材を使うのは間違っています。
 3 「共通語との接触により生まれた中間的な新しい方言」とは、ネオ方言のことです。ネオ方言とは、標準語と方言の混淆形式として生まれた中間的な言い方のことです。方言の「けーへん」、標準語の「こない」が混淆して「こーへん」となるのが代表的な例です。このような方言の導入を避ける理由はありません。
 4 正しいです。使用頻度が高いものほど早い時期に導入すべきです。

 したがって答えは4です。