平成30年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ 問題10解説

問1 カルテル・パーティ効果

 1 自己関連付け効果
 自己関連付け効果とは、新しい情報を自己と関連させて処理することで、他者に関連させて処理した場合よりも情報は深く処理され、記憶が促進されるという記憶現象のことです。

 2 全体優位性効果
 不明

 3 カクテル・パーティ効果
 周囲の環境のうち、自分に必要な事柄だけを選択して聞き取ったり、見たりできる選別能力のことです。カクテルパーティーの騒音の中で、会話をする相手の声だけを判別できることが語源です。

 4 ハロー効果
 評価するときに、評価対象以外の要因が本来の評価へと影響することです。ハローエフェクト、後光効果とも言います。

 したがって答えは3です。

 

問2 長期記憶

 目や耳などから感覚情報が入力(インプット)され、それらはワーキングメモリに送られます。ワーキングメモリ上では、その情報を忘れないようにするために、メモしたり繰り返したりするリハーサルや、記憶に残すための形や音に変換する符号化が行われます。それらは15~30秒程度保持されます。そのうち一部が長期記憶へ送られる過程を転送と言い、長期記憶で保持することを貯蔵と呼びます。長期記憶が必要になると、検索を行い出力(アウトプット)されます。

 既有知識は長期記憶に貯蔵されています。
 したがって答えは4です。

 

問3 外国語副作用

 外国語副作用とは、学習者が学習中の第二言語を用いているとき、処理資源をその第二言語の処理にとられるため、知的レベルが全般的に低下する心理現象のことです。

 したがって答えは3です。

 

問4 モニター

 モニターとは、その過程が適切に行われているかを確認することです。
 したがって答えは1です。

 

問5 シャドーイング

 シャドーイングとは、文字を見ずに音声を聞きながら、その音声よりも少し遅れて言葉を繰り返していく練習法です。音素的な表記から決定することができない、イントネーションやプロミネンス、リズムなどのプロソディの習得に有効です。

 選択肢2はディクトグロスです。
 ディクトグロスとは、4技能を組み合わせて個人学習とピア・ラーニングが行える統合的な学習法のことです。まず文法構造が多少複雑な短めのまとまった文章を数回読み、学習者はそのキーワードを聞き取ってメモし、そのメモをもとに各自元の文章の復元を試みます。次にペアやグループで復元していき、文章を完成させていきます。

 したがって答えは1です。

 





平成30年度, 日本語教育能力検定試験 解説