平成30年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ 問題8解説

問1 文化化

 文化化とは、個人が成長する過程で所属集団の様々な文化的要素を身につけていくこと。主に幼少期に周囲の人々やメディアなどから習慣や常識、ルール、価値観や考え方を教わることで身につけるとされる。自文化適応とも呼ぶ。

 したがって答えは4です。

 

問2 カルチャー・ショック

 カルチャーショック (culture shock)とは、異文化の習慣や考え方・常識が自文化と大きくかけ離れているため、心理的ショックを受けたりすること。

 1 精神的に落ち込んだ状態になります。
 2 精神的なものだけでなく、身体的症状として現れることもあります。
 3 自国でも文化が異なれば経験することもあります。
 4 持続的な心理的反応です。

 したがって答えは2です。

 参考:【異文化適応過程】Uカーブ仮説とWカーブ仮説

 

問3 Wカーブ

 Wカーブ仮説 (W-curve)/W字曲線/W字型曲線モデルとは、ガラホーン (J.Gullahorn)によって提唱された、異文化適応過程を表すモデルのこと。リスガード (S.Lysgaard)のUカーブ曲線に帰国後の自文化での再適応過程を加え、ハネムーン期、不適応期、(回復期)、適応期、リエントリーショック期に分類した。その過程を図示するとW字に見えることからこの名が付けられた。

 1 正しいです。
 2 Wカーブは不適応状態を示したものではなく、適応の段階を示したものです。また、異文化になじめないまま帰国するとは限りません。
 3 Wカーブは周囲との接触の度合いを示したものではありません。
 4 Wカーブは異文化から帰国した後の適応段階を示すのではなく、異文化への移動後から帰国した後の適応の段階を示したものです。

 したがって答えは1です。

 参考:【異文化適応過程】Uカーブ仮説とWカーブ仮説

 

問4 文化変容(acculturation)

 ベリーが提唱した「文化受容態度」とは、異なった文化を持つ人が別の文化に入った場合、入った人と受け入れる側がどのように対応するかによって社会が変容するという理論です。入った人を取り巻く社会の在り方を、統合、離脱、同化、周辺化(境界化)の4つに分類しました。

 1 分離
 2 同化
 3 周辺化
 4 統合

 したがって答えは1です。

 

問5 ソーシャルサポート

 ソーシャルサポートとは、社会的関係の中でやりとりされる学習者への支援のこと。道具的サポート、情緒的サポート、情報的サポート、評価的サポートに分けられる。

 1 正しいです。
 2 正しいです。
 3 正しいです。
 4 同じような困難を抱えた者からサポートされることで、問題解決が促進される可能性が高まります。

 したがって答えは4です。

 







平成30年度, 日本語教育能力検定試験 解説