中国では留学に対する家族の反対がいまだに多い

 昨年5月時点で中国人留学生は11万5000人近くいるそうです。国別で見たときの総数は中国が1位で、2位のベトナムとは4万人くらいの差があり断トツです。中国からの留学生がこれほど多いことに驚きです。

 うちの大学からも毎年数人留学するのですが、しかし実際に留学することを決めた学生の喜びの裏ではそれよりも多い苦渋の断念があります。彼らも留学するようになれば、その総数は倍化するかもしれません。

 断念する理由のトップは、親族による反対

 誰か一人でも反対すると、その意見が強く子に影響します。賛成してくれない限り踏み出すことはできなくなります。特に祖父母は自分の老後を支えてくれる子や孫を近くに置いておきたいという考え方があり、一方両親は一人で外国に行く子を純粋に心配し引き止めるケースが多いようです。金銭面はいつも二の次です。

 いつも「家族の意見は関係ない。自分の人生は自分で決めろ」とアドバイスするのですが、中国では両親の考えが最も重視される文化的背景がありますので、どうしても自分一人では決められません。この引き止める力が強すぎるせいで、数多くの有望な卒業生たちは人生にとって有意義なチャンスをみすみす逃しています

 大学生の親にあたる40代50代は徐々にこのような考えが薄くなってきているので、次世代にはもっと留学生数が増えるのではないかと思っています。

 留学に必要なのは両親の賛成でもお金でもなく、大きな勇気と自立心です。試験で高得点を取るために勉強するうちに大切なものを見落としてしまわないようにすべきなのは、中国人も日本人も変わらないと思っています。